第30話 望まぬ出征
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」
「それでもいい、何もしないよりはマシだろう。とはいえ――」
そこで言葉を切ったゲイムは、再度話始める。
「情報が漏れることを前提として敵を嵌めることはできないものかな」
「………なら、1個艦隊を秘密裏に先発させて恒星グリニアの後ろに潜ませておき、戦闘が佳境に入ったところで敵の後背に奇襲をかける……というのはどうだ? どの道、先の作戦だけでは情報が漏れなかったとしても不足だ。別動隊は成功するかもしれんが、本体は勝つか負けるか分からん。どうせなら徹底的にやるべきだろう」
「なるほど。ところで、今度の出征会議だが……貴官は断固として反対しろ。もし作戦が失敗した場合、責任を取るのは俺だけでいい」
「ゲイム、お前………」
ゲイムの覚悟に、ニトラスは言葉を失う。
その後、数日後に開かれた会議において出征は決定された。
* * *
――フェザーン――
「ほぅ……ルフェールはこんなことを企んでいるのか」
「決戦を挑むと見せかけて、本命は艦隊によるゲリラ戦とは……ルフェールも見境無くなってきましたな」
「とはいえ、手品をやる前からそのネタが割れているのではな……この情報とバイエルライン、ディッタースドルフ、グリューネマンの艦隊を増援として秘密裏に送っておいてやれ。ワーレンならそれで対処するだろう」
ルフェールの内通者から情報を受け取った銀河帝国も動き始める。
グリニア星域に、三度目の嵐が訪れようとしていた。
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