第6話 天火明命(あまのほあかり)
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湯の国の至る所で爆音が鳴り響き、建物が陸続と崩壊していく。
上から降り注ぐ瓦礫に逃げまとう人々。もはやパレードどころではなくなっていたのは論を待たない。
「みんな、大丈夫か !」
ヤマトはトランシーバーで班員の安否を確かめる。ほっとしたことに、次々と応答が返ってくる。
「こちらダンテ、爆発に巻き込まれましたが大丈夫です。子供を一人救助しました」
「よくやった ! 後はその子を避難所まで案内してやるんだ」
「わかりました」
ダンテは爆発寸前、子供を抱き抱えていた。爆風で遠くへ吹き飛ばされたが少年は無傷、ダンテは幸いにも軽傷で済んだのであった。
「こちらラオ、俺も爆発に巻き込まれましたが大丈夫だ。今はヤマト先生と一緒に人々の避難を促しているところだぜ」
「十二神体術奥義其之一・毘羯羅ァ !」
マヤの叫び声と同時に轟音が鳴り響く。
自慢の拳で瓦礫を粉々にし、人々が避難するのを促す。
「キャーッ !」
観光大使、ミスナの上から大量の瓦礫が降り注ぐ。
これらの下敷きになったら当然ただでは済まされない。ミスナはただただしゃがんで頭を抱えることしかできない。暫くして凄まじい音が鳴り響く…。
「オラオラオラオラオラーァッ !」
「火遁・鳳仙火の術 !」
「木遁・木錠壁 !」
マヤは毘羯羅で、ダンテは火遁・鳳仙火で口からホウセンカの美の如く火の玉を複数個掃出し瓦礫を砕く。そしてヤマトは木錠壁で木の壁を展開し、ミスナを瓦礫から守った。コンビ技がうまくいったせいか木錠壁には傷一つついていない。瓦礫を最小限の形に砕いていたこともあるか。
「ミスナさん、大丈夫ですか」
「はい、ありがとうございます。あなたたちはほんっと頼もしい !」
ミスナは笑みを浮かべる。
ダンテとマヤは少し照れていた。自分たちは当たり前の事をやっているだけと思っていたが、それでも人に感謝されるというのは嬉しいという事である。そして、数分が経ってラオも合流する。
「ヤマト先生、人々の避難が終わりました」
「そうか、ラオ、君もよくやった。見知らぬ人(特に女性だけど)との交流に慣れている君だから迅速に時限式起爆札の存在の把握に繋がったと思う」
「いやぁ〜、しかし、あの子かわいかったなぁ〜。もっとお喋りしたかったなぁ〜」
「(…。前言撤回しなきゃいけないのか ?)」
「取り敢えず、ミスナさんを避難させよう」
「ほーぅ、やはりお前らが護衛だったか」
ヤマト達がミスナを避難場所に連れて行こうという時にその男は現れた。
高身長で金髪、更に後ろに茶髪でパーマのかかった少年を連れている男だ。彼らは二人組で動い
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