第39話 偵察任務
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「30年も経っていますからな」
出会ったときは50歳ぐらいだったので今は80歳ぐらいかな。
とても80歳には見えないぐらい元気だ。
「フランスのデゾンさんがどうして学園都市に?」
「学園都市創設後デゾンはここの冒険者ギルド長をしていただいているの」
80歳でまだ働くのか
「この老いぼれ、まだまだ若いもんには負けんよ」
ガハハと笑うデゾンさん。
見た目は変わったけど内面は変わっていないみたいだ。
「で、俺を呼んだのはデゾンさんと再会させるためなのか?」
笑っていたデゾンさんが笑いをやめ真面目な顔にもどる。
ネイも笑顔から真剣な表情になる。
これはただ事じゃないみたいだな。
「実は、富士の偵察部隊から報告がありまして、私たちでは手に負えないと判断しましてネイ市長に相談していたところなのですよ」
富士……そこにはジパング最大樹海がありその奥に最大級の火山がある。
かってヒミコの右腕と言われたヤマタノオロチが龍脈を守っていた場所だ。
龍脈を使うヒミコは無敵の強さを持っていた。
その龍脈を破壊することでヒミコを倒せたと言える。
ただ龍脈を守るヤマタノオロチもかなりの強敵だった。
俺たちパーティーとベテラン冒険者20人で戦いに挑み俺たちのパーティーはヴァンヘルトが右腕を失う重傷を負い、ベテラン冒険者も7人が重軽傷で13人が死亡した。
壮絶な戦いだった。
できれば2度と戦いたくない。
「どうやら富士でヤマタノオロチが復活したかもしれないの」
なんだって?
「偵察隊が言うには火山が活発に噴火し邪悪な気が生まれたと報告を受けました。彼らは今までにない邪悪な気だと言っておりました。1部の者が火山奥に偵察に行きましたが戻ってくる気配がなく残った者が伝書鳩で私に報告し私では判断できないと思い、オロチと戦ったことがあるネイ市長に相談に来たのです」
本当に復活したのかわからないのか。
だがヤマタノオロチが今更復活したからってどうなるんだ?
ヒミコがいない今……
何かの前触れか?
ここで考えていても仕方ない。
「俺が偵察に行こう」
「おお、キラ殿が行っていただけるなら心強い」
「キラだけだと心配だわ」
「あのな、俺でもあの戦いを経験しているんだ、無謀なことはしないよ」
俺ってネイから信頼されてないな。
「私が一緒に行ければ問題ないんだけど」
ネイが一緒だと心強いが、ネイの立場上今はやめておいたほうがいいだろう。
「ネイ様ご安心を、私が一緒に行きます」
「確かにシェリルが一緒なら心配ないけど、違う意味で心配だわ」
何の心
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