―絶望の手がかり―
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がっていたカードたちはみるみるうちに40枚のカードの束……いや、俺というデュエリストとともに戦う『デッキ』となっていく――!
「キ、キキ……?」
目の前で起きたその理解しがたい光景に、カンテラの不快な鳴き声のリズムが乱れる。それはともかくとして俺は、これまで俺を助けてくれていたリリィのデッキを、デュエルディスクから引き抜くと大切に胸ポケットに入れた。
ありがとう……と感謝の意を示しながら、その俺の手に収まったデッキをデュエルディスクに差し込み、こちらもデュエルの準備が完了する。
「……待たせたな。さて、やろうか……!」
「キッ……おおう、来やがれ!」
カンテラの一瞬聞こえた怯えるような声をバックに、俺は後攻でのカードの一枚ドローを含めて六枚のカードをドローすることで、変則的ながらそのデュエルは開始された。奴のフィールドに融合召喚された《サイバー・ブレイダー》を見ながら、俺は慣れた手つきでその手札の中から一枚のモンスターを手に取った。
この異世界に来て、始めて見つけた明日香への糸口。狭くて小さいかも知れないけれど、その道を進んで行けば、必ず明日香に辿り着くことが出来るはずだ。その狭くて小さい糸口を進む為に、俺とともに歩いてくれる、どんな世界だろうと最も信頼出来るモンスターたち。
――その名は――
「来い、《マックス・ウォリアー》!」
――《機械戦士》――!
戦陣を斬るのは三つ叉の槍を持った機械戦士。マックス・ウォリアーがフィールドに舞い降り、サイバー・ブレイダーへ向けて、槍を向けて攻撃する体勢を取った。
「おま……デッキが違うじゃねぇか! 話が違う!」
「……マックス・ウォリアーでサイバー・ブレイダーに攻撃! スイフト・ラッシュ!」
喚き出すカンテラを無視しながら、マックス・ウォリアーは俺が出した攻撃命令を忠実に実行し、その三つ叉の槍でサイバー・ブレイダーへと乱れ突きを炸裂させる。マックス・ウォリアーは攻撃する際にその攻撃力を400ポイント上昇させ、サイバー・ブレイダーに攻撃力を上回る。……が、もちろん、サイバー・ブレイダーは破壊されない。
カンテラLP4000→3900
「さ、サイバー・ブレイダー第一の――」
「メイン2、手札から《ワンショット・ブースター》を特殊召喚!」
カンテラの《サイバー・ブレイダー》の効果の発動宣言を遮りながら、さらに俺は《ワンショット・ブースター》を特殊召喚する。《サイバー・ブレイダー》第一の効果により、マックス・ウォリアーの攻撃では破壊できないくらい想定済みだ。
「なに!? だがこれで、サイバー・ブレイダーの第二の効果が発動だぁ! なんと攻撃力が――」
「《ワンショット・ブースター》はモ
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