―絶望の手がかり―
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カード、《死者蘇生》によって蘇らせるモンスターカードは――
「《死者蘇生》によって、お前の墓地の《サイバー・エンジェル―弁天―》を特殊召喚する! ……返してもらうぞ、明日香のフェイバリット!」
――《サイバー・エンジェル―弁天―》。二対の扇を持ったサイバー・エンジェル、明日香のフェイバリットカードだったモンスターを選択し、カンテラの元から彼女を解放する。《サイバー・エンジェル―弁天―》は一瞬だけこちらを振り向いたが、すぐにその扇をまだカンテラのフィールドにいる《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》に向けた。
「キキキ……そんなザコモンスター蘇生しようがなぁ……!」
「俺は墓地の二枚のカードを発動! 《ADチェンジャー》! 《スキル・サクセサー》!」
《天魔神 ノーレラス》や《潜入!スパイ・ヒーロー》の効果で《リミッター・ブレイク》たちと同様に、墓地に送られていた二枚のカード、《ADチェンジャー》と《スキル・サクセサー》。その二枚のカードによって、《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》の表示形式は変更され、《サイバー・エンジェル―弁天―》の攻撃力は2600となる。《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》の守備力は2400と、《スキル・サクセサー》の補助を受けた《サイバー・エンジェル―弁天―》なら、戦闘破壊することが可能な数値。
……そして《サイバー・エンジェル―弁天―》は、破壊したモンスターの守備力分のダメージを与える効果がある……
「なあっ……!?」
そして《天魔神 ノーレラス》の効果もあって、その弁天の一撃を防げることは出来ない。カンテラもそれを理解したようで、先程と同様にこちらから背を向けて逃げ出した。それがただのポーズであり、またも一分間という時間を稼ぐためだということは分かる。
だが、俺にはカンテラに攻撃することは出来なかった。これでトドメを刺してしまえば、明日香の手がかりは消えてしまい、この反乱軍にもいることが出来なくなってしまうだろう。とりあえず《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》を戦闘破壊し、守備力分のダメージを与える効果は発動せずに、とりあえずデュエルを進める。
「《サイバー・エンジェル―弁天―》で、《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》に攻撃! エンジェリック・ターン! ――――っ!?」
そう考えて《サイバー・エンジェル―弁天―》に攻撃を命じた瞬間に、部屋にデュエル外の音が鳴り響いた。控えめに部屋のドアをノックする音がした数秒後、部屋のドアが静かに開いた。
「あの……何だか、物音がした、ので……」
――それから起きた出来事は一瞬だった。
「キキッ……!」
控えめなノックとともに部屋に入ってきたのは、このデュエルの音に反応して、見に来てくれたリリィ。そし
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