暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX−音速の機械戦士−
―絶望の手がかり―
[12/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
バー・エンジェルの名は伊達ではなく、荼吉尼は容易く弁天を切り裂いた。……そのサイバー・エンジェルの表情が、どちらも悲しげだった事は見間違いではあるまい。

「…………!」

遊矢LP3600→2500

「同士討ちってのはいつ見ても最高だぜ……キキキ……自分のモンスターでやられる様を見るのは、もっと最高だがな! パワー・ツール・ドラゴンでダイレクトアタック!」

 コントロールを奪われた《パワー・ツール・ドラゴン》が、がら空きになった俺のフィールドに向かって攻撃を放つ。カンテラの不愉快な笑い声をバックにしながら、俺の前に砂埃まみれになっていた大量のカードたちが立ちはだかり、パワー・ツール・ドラゴンの一撃を食い止めた。

「伏せていた《ガード・ブロック》を発動。戦闘ダメージを0にし、一枚ドロー!」

「チッ……まあ良い、ターンエ、ン、ド、だ」

 大量のカードから一枚が俺の手札へと加えられ、《パワー・ツール・ドラゴン》はカンテラのフィールドへと舞い戻っていく。《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》と《パワー・ツール・ドラゴン》が並び立つ光景に、俺は闘志を漲らせながらカードをドローする。

「俺は《レスキュー・ウォリアー》を召喚し、攻撃する!」

 ドローしたカードをすぐさま召喚するとともに、消防士のような格好をした機械戦士《レスキュー・ウォリアー》が召喚され、その背中に背負ったポンプで攻撃する。目標はもちろん、《パワー・ツール・ドラゴン》。

「キキキ……迎撃だ、パワー・ツール・ドラゴン!」

 攻撃力が3900となった《パワー・ツール・ドラゴン》に、何の装備魔法も装備していない下級の機械戦士では勝ち目はない。《レスキュー・ウォリアー》もその例には漏れず、あっさりと《パワー・ツール・ドラゴン》に破壊されてしまう。

 ……だが、《レスキュー・ウォリアー》の仕事はここからだ。レスキュー・ウォリアーが放ったポンプからの水流が、パワー・ツール・ドラゴンを絡めて捕らえていく。

「キキキ……!?」

「レスキュー・ウォリアーの二つの効果を発動! 俺への戦闘ダメージを0にし、コントロールを奪取されたモンスターを元々の持ち主へと奪い返す。帰ってこい、《パワー・ツール・ドラゴン》!」

 絡みついた水流が《パワー・ツール・ドラゴン》を引き戻し、俺のフィールドへと舞い戻って来る。《レスキュー・ウォリアー》は破壊されてしまったが、その思いは《パワー・ツール・ドラゴン》へと引き継がれていく。

「……なぁっ……!」

「そして、まだ俺のバトルフェイズは終了していない……!」

 俺のフィールドには奪い返した、《団結の力》によって攻撃力が3100に上昇した《パワー・ツール・ドラゴン》。そしてカンテラのフィールドには
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ