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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第409話】
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えが激しくなる一方だった。

 ISを展開すれば良いのだが、事情聴取後に直ぐにこっちに来たため、打鉄にエネルギーは補給されていない――だから、緊急展開は出来ない。

 震えてる間に、俺が蹴った拳銃を拾い上げるマドカ。


「貴様には世話になったからな。 ……織斑一夏からと思ったが、先にお前から始末してやろう」


 撃鉄が引かれ、銃口が俺へと向けられる。

 命の危機だというのに、全く身体が言うことを聞かない――そして、また住宅街に響く渇いた音――空薬莢が拳銃から排出され、それが落ちていくのがスローモーションに映る。

 真っ直ぐ弾丸は俺の右目を撃ち抜く様に飛んでくる――もう終わりかと思ったその時、パスッという音と共に金属同士がぶつかる音が聞こえた。

 迫っていた弾丸は視界から消え、一体何事が起こったのか全く理解できなかった。


「……どうやら間に合ったようだな。 危うく俺の息子が殺される所だったぜ」


 その声を聞き、俺は内心安堵した――振り向くと、サプレッサーの装備されたUSPハンドガンを構えて親父がやって来る。


「その声――貴様はあの時の……」

「ご明察――というか、まあ声聞きゃ大体分かるだろうさ。 ……それよりもだ、織斑君無事か?」


 振り返らず、銃口はマドカに向いたまま親父がそう告げると一夏は――。


「だ、大丈夫ですが……ここは日本ですよ!? 二人して発砲――」

「残念だが織斑君、ここは日本だからという理由でテロリストは発砲しないって訳じゃない。 ……そして俺はちゃんと拳銃所持の特別許可証持ってる。 君が何を言っても意味は為さない」


 一夏の指摘に眉を一つ動かさずにそう応える、こんな時まで日本だから撃たれない何て言っていたら殺られるのは自分だと言うのに――。


「さてお嬢ちゃん……。 俺は基本的には温厚だが、息子の命の危機となっちゃ話は別ってね。 ……覚悟、出来てるか?」


 言ってから放たれる威圧感――その場にいる全員、呼吸するのさえ苦しく感じた。


「ちっ……このプレッシャー……!」


 そう一人でごちると、左手に握られたナイフを親父目掛けて投げるマドカ。

 だが親父は、投げ付けられたナイフの刃を指二本で挟み、それを防ぐ――どんな動体視力してるんだよ、親父。


「馬鹿な……ハイパーセンサーの補助も無しでナイフを――」

「返すぜ、お嬢ちゃん」


 そのまま同じ様に投げ返す親父だが、そのナイフは明らかにマドカの目を狙って返した――だが。


「ほう、わざわざ手のひらで受けるとは――お嬢ちゃん、少しは自分を大事にしたほうがいいぜ」

「ちっ……!」


 手のひらに突き刺さっ
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