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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
卑怯な強さ
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んだから、その気になればトドメの一つくらい刺せたでしょ!」
アルルの文句は止まらない…
大魔王を討伐したのに、全くその感動に浸る事の出来ない勇者一行。
その後も両親と彼氏に宥められるまで、アルルの文句はリュカに降り注いだという…






「と、ところで………遂に大魔王ゾーマを倒しましたね!(汗)」
何時まで経ってもブツブツ言っているアルルの気を逸らす為に、ルビスが出来る限り明るい口調で現状を喜ぼうと導いた。

「そ、そう言えばそうよね…リュカさんの所為でその事にも気付かなかったわ!」
「アルルは何でも僕の所為にするなぁ…」
まだリュカに文句を付けながらも、表情は明るくティミーに抱き付き喜びを噛み締める。

「リュカ…これで私達もグランバニアへ帰れるわね」
ビアンカも夫が何時までも面倒事を起こさない様に、全てが解決した事を喜ぶ様に見せかけて、リュカの意識を自分に向けさせた。
「そうだね…ビアンカまで巻き込んじゃって本当にゴメンね。絶対ビアンカだけは危険な目に遭わせたくなかったのに…あのヒゲメガネめ!」

事態が解決し、元の世界の神に対し怒りが湧いてきたリュカ…
「あ、あの…ともかくはラダトームに帰りましょう。皆さんを送り返すのはその後でもよろしいですよね?」
リュカの怒りが怖いルビスは、恐る恐る尋ねてみる。

「勿論大丈夫だよ。つか、ラダトームではオルテガっちの楽しい一悶着があるはずだから、それを見ないで帰るつもりは毛頭無いよ!」
リュカはビアンカと抱き合いながら、やはり抱き合っているオルテガ夫妻へ顔を向けて、ニヤケながら言い切った。

だがオルテガは狼狽えることなく言い返した。
「ふっ…世界を救った勇者様に対し『娘を孕ませたから責任取れ!』とか言う奴は居ない!だってルビスちゃんが助けてくれるもん!ラルスのアホが何を言ってきたって、世界を救った英雄に対しては何も出来ないもん!」
完全にティミーの言った作戦を実行する気の勇者オルテガ。

「このオッサンは…」「懲りない男だ…」等々…
其処彼処から罵声が飛ぶが全く気にしない男。
そんな連中を呆れた様に眺めつつ、ルビスは魔法でラダトームまで全員を連れて転移した。まだまだ続く騒動を予感しながら…




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