第三章 悪夢
第10話 神上
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すると、
琴里「え……?」
令音「あれは、何だ……!?」
彼女達が困惑するのも無理ないだろう。
なぜなら、
彼の右の肩口から何かが出てきたかと思うと、それは上条の肩から指先まで覆う、龍の頭になったからだ。
全体的な色は紺色、目はエメラルドグリーン色の……そう、アニメなどで出てきそうな″龍の頭″……『竜王の顎 (ドラゴンズストライク)』に……
『竜王の顎』からは青く光った煙に似たオーラが漂っている。
そう、それはあの三沢塾の時の様な……
上条『これでも″覚醒″したと思うんだけどな』
?『それではまだ未完成です。″左手″がまだ覚醒していませんので』
上条『オイオイ、まさか左手まで″龍の頭″になっちまうのか?』
?『それはないと思いますが……』
上条『……ま、いっか』
と言って上条は突き出していた龍の頭を、さっき出てきた時の光景を逆再生するように戻っていった。
そして力を抜くように手をぶらんとさせる。
すると、女が右手のことについて説明……というより確認を取るような口調で話し出した。
?『その″右手″今のままでも十分な強さを持っています。しかし、未完成ゆえに魔力の消費が激しいです。使うのは控えて下さいね』
上条『へいへい』
?『ですが、あなたの持ってる魔力は私との特訓で桁違いに上がりました。10分程度なら使っても問題ないでしょう』
上条『結局、使ってもいいのか悪いのか分からねえ言い方だな』
そして、
上条は両手をポケットに入れて、その女の方を真っ直ぐ見据えて言う。
上条『いつも悪いな神裂。特訓に付き合ってくれて』
神裂『いえ、これも恩返しだと思って下さい』
上条『そうかい。……じゃあな』
上条はそのまま神裂に背を向けて、去って行った。
その様子をすべて見ていた琴里と令音は、
令音「………!?」
琴里「彼は……一体、何者……?」
さらなる疑問が出てきて頭の中がグチャグチャになっていた。
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