第3話 アオイの過去
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だ黙ってゼロのコクピット内で息を呑む。
「私はあれ以来、君の安否を確認したく色々手を回してきた。君が生きていてくれて本当に良かったと思う。ゾイドから降りてきてくれないか?話がしたい」
シュバルツは微笑みながらアオイに語りかける。
それに応えるかの様に、ライガーゼロのコクピットハッチが開いた。
「・・・お久しぶりです、シュバルツ少佐。」
アオイは敬礼しながら、重い口を開いた。
「畏まらないでくれ、君はもう帝国軍人ではないのだから。」
「は、はい・・・」
「このゾイドは?」
「はい、私の・・・新しい相棒です」
シュバルツは、ライガーゼロを眺め感心する。
「ううん・・・なかなかいいゾイドじゃないか。アオイに相応しい。」
「い、いえ・・・」
「どうした?先ほどから震えているようだが」
シュバルツでなくても、アオイの身体が震えているのが分かる。
「私は・・・帝国から逃げ出した身です・・・機密情報もある程度は・・・」
「プロイツェンを恐れているのか?心配するな、私は奴とは関わっていない。」
「それだけではありません・・・私は少佐・・・殿下やあの方達の期待を裏切った・・・」
「裏切り・・・?何を言っている、少なくとも私は感謝している。君のお陰で救われた帝国軍兵士が大勢いる。」
励ますシュバルツだったが、それでもアオイの表情が暗い。
「まさか・・・あの事故の事をまだ?」
シュバルツにそう言われた後、表情の暗さが更に増した。
「・・・そうか。だがあれは不慮の事故だ。君が責任を感じることも、気に病む事もない。責任は・・・管理を怠った私にある。」
「それでも・・・私は・・・」
「君が早く逃げれば相棒は死なずに済んだ・・・ずっと、そう言ってたな。」
アオイは過去の事を思い出してか、眼から涙がこぼれる。
「そうよ・・・私が早く逃げていれば、セイバーは死なずに済んだ・・・それなのに私は・・・!」
「たとえ事故でも、相棒のゾイドを死なせてしまった自分が許せない・・・そういうことだな。」
「はい・・・!」
「セイバーの事を忘れろとは言わない、だがいつまでも過去を引きずっていては、足元をすくわれ自分の身を滅ぼすことに「それでも!!」
シュバルツの言葉半ばで、アオイが叫んで遮る。
「それでも私は・・・セイバーを死なせてしまった自分が許せないんです!!」
アオイの必死の叫びに、シュバルツは黙ることしかできなかった。
「もういいですか・・・私はもう自由の身なんです、何をして生きようが死のうが勝手でしょ!」
「待て、最後に一つ聞かせてくれ。」
立ち去ろうとコクピットハッチを閉めようとしたが、シ
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