第2話 レッドリバー攻防戦
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さっきからそればっかりだな、アオイ」
そう言ってきたのはゼロの横についたアロザウラーに乗ったライトだった。
「気持ちは分かるが、俺達は首都を護るために戦っている。隊の士気に関わるからあまりそういう態度は見せないでくれ。」
「・・・そうだったわね。あなた達共和国軍にとって一大事ですものね。ごめんなさい。」
「いいさ。君達の協力があれば帝国軍を退けられる、根拠はないがそう思ってる。」
ライトは、思い出したようにバンの話を切り出した。
「あのバンって少年だがな、シールドライガーでハーマン大尉達のプテラスを3機全て格闘戦で叩き落したんだ。」
「はぁ!?シールドライガーでそんなことができるの!?」
「俺は直接見てないんだが、何でも崖を使ってプテラスに飛び込んだそうだ。」
アオイは無言で感心していると、ハーマンから通信が入る。
『お前ら、私語はそこまでだ。もうすぐ防衛ラインだ、心してかかれ!」
「了解!」
「わかったわ」
共和国軍は隊列を組み、防衛ラインを敷いた。
アオイはバンのシールドライガーの傍に、ライトはハーマンのゴルドスの傍へ配置された。
「フン、まるで真昼の決闘だな。」
「決闘?戦争じゃないのか?」
「言葉のあやだよ、言葉のあや」
「どっちでもいいけど・・・」
バンは前方に展開する多数のモルガ部隊を見る。
「あいつら攻めてこないぞ?」
「当たり前でしょ。」
バンの疑問に応えたのはアオイだ。
「戦争は喧嘩と違って国際的な事情があるの。迂闊に攻めようものなら周辺国から非難を浴び、国は孤立し疲弊、戦う力を失う危険があるの。」
「へぇ、詳しいんだなアオイ。」
「まぁね。」
アオイは頬杖を付きモルガ部隊の奥にいるダークホーンを眺める。
(帝国軍か・・・まさかと思うけど・・・)
「全軍、別命があるまでその場で待機!」
「少佐、危険です!」
ダークホーンから一人の青年が降りてきた。
その人物を見たアオイは目を見開く。
(そんな!?本当にあの人がここに・・・!!)
ハーマンも対抗し、ゴルドスから降りて帝国軍の青年の元へ歩み寄る。
「スゲーな向こうの大将・・・撃たれるかもしれないのにゾイドから降りてくるなんて、なぁアオイ・・・アオイ?おいどうした?」
「え!?」
「どうしたんだ?息も荒いし・・・大丈夫か?」
バンにそう言われ自分の手を見ると、操縦桿を握っていた掌が汗だらけになり
顔も目立つくらいの汗をかいていた。
「え、あ、ごめん・・・なんでもないわ。」
気丈を振舞うアオイだったが、まだ内心動揺している。
一旦気持ちを引き締めるために、
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