第7章:過去から未来への歴史
第6話:背水の陣
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…見た物は忘れるから許して! 俺、物覚えも良いけど、忘れるのも得意だから!」
こっちはこれから生死をかけた戦いが待ってるというのに、本当にふざけた奴等だ。
リュカの四の字固めに苦しみ地面をバンバン叩いて藻掻くウルフの姿に唖然とする。
「ふふっ……うふふふふっ」
しかし奴らの姿を見てミネアが突然笑い出した。
「あははははっ……馬鹿よねぇ」
それにつられてマーニャも笑いだし、ライアンやブライまでも一緒に笑う始末。
そして気付けば、俺もシンと顔を見合わせて笑っていた。
「おのれ……何処までもふざけた連中だ。部下を倒したくらいで勝った気になるな!」
心底リュカ一家のコントに心を奪われていると、エビルプリーストが悔しそうに唸り声を発した。
振り返り奴の姿を正面に捉えると、先程までの畏怖感が嘘の様に無くなっている。
笑いすぎて涙が出てきた目でシンを見ると、やはり笑いすぎの涙目で俺を見返してくる。
そして涙を拭い頷き合うと、お互い剣を抜き放ち歩みを進め出す。
悔しい事だ……リュカには教わる事が多数あるなんて。
デスピーSIDE END
(エビルマウンテン)
シンシアSIDE
私とロザリーはリュカさん一家が寛いでる場所まで退避し、シン達の戦闘を傍観している。
ビアンカさんが私達にも紅茶を注いでくれましたが、とても堪能する気にはなれません。
なんせ直ぐ前ではシンが戦ってるのですから……
戦闘開始直後に、シンが剣を掲げ凍てつく波動をエビちゃんに浴びせる。
これにより何らかの魔法効果は無効になり、後方のマーニャさん等から激しい魔法攻撃が浴びせられた。
その間にクリフトさん等からの補助魔法を受けたシン達前衛は、一斉に駆けだし物理的攻撃を仕掛ける。
しかしエビちゃんも黙って攻撃を受けるわけでは無く、素早く避けたり防御したりして魔法攻撃・物理攻撃のダメージを最小限に抑えてる。
そして素早くスカラを唱えると、近くに居たライアンさんとアリーナさんをその太い腕で弾き飛ばし攻撃した。
弾き飛ばされたライアンさん・アリーナさんの側にホイミンが駆け寄ると、ライアンさんを優先的に回復させ渋々アリーナさんも回復させてました。
でも……ホイミしか使えないのに、凄い回復力だ。
一進一退を繰り返すシン達を見て、その不安感から思わず視線をリュカさんに向けてしまう。
私の視線に気付いたリュカさんは、優しく微笑むと……
「しかし弱いねぇ……どっちも」
唖然とする一言だった。
思わず『アンタが戦え!』と言いそうになったが、それを言ってはシン達を完全否定する事になる。
悔しさを噛み締め私は愛するシンを信じ、彼等の戦いを眺め続けるしか無いのだ。
「だけどさぁ……デスピーは進化の秘法をエスタークに
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