第二十一話 別れと、違える道(前編)
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彼女の言葉は、鋭く磨かれた刃物のように僕の心に突き刺さる。何も答えない僕を無視して、彼女は続ける。
「私はあなたを慰める為に現れた訳ではない。あなたに説明する時期が来たから現れたのよ。あなたが猿飛ヒルゼンから聞いた事も納得していないようだったし。特に、菜野一族のクーデターのおかげで説明がしやすそうだしね。」
「時期・・・・?」
「知っているでしょう?ふしみ一族の能力の事。そして、それの“代償”について。」
白く輝く尾が一振り、右から左へと振った。彼女は片方の前足を口元に持っていき、妖艶さを思わせるようにゆっくりと甞めた。二度三度と。綺麗な形を持つ耳がピクリとはたく。その一連の動作の中でも、彼女の赤く輝く眼は僕を見つめ続けていた。
「さぁ、説明してもいいかしら?」
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