後日談最終話 それぞれの明日へ………
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ため息を吐き、なのはを見る。
さっきまで俯いていたなのはは驚いた顔でキョトンと俺を見ていた。
「なのは、本当なら俺も恭也さんと同じだ。高校へ行ってからでも決して遅くはないと思う。だけどさっきの一撃でお前の気持ちは大いに分かった。………だからこそ俺もなのはに協力する」
「零治君………」
そう言って俺は再び士郎さんと対面する。
「士郎さん、行きます」
「ほう、抜刀術か………」
士郎さんが言う通り、俺はいつもと同じように左腰に木刀を差し、抜刀の構えをした。
普段、剣を振っていると言っても魔力無しの状態じゃ士郎さんの御神流にはとても構わないだろう。
だったら元より玉砕覚悟だ。
「ならば私も………」
そう言って士郎さんは俺と同じ様に腰に木刀を置き、抜刀の構えをする。
抜刀術対抜刀術。
どちらが速いかで勝負は決する。
ただ速いだけじゃなく、木刀を抜き、斬る動作がいか速いかが鍵となってくる。
元々抜刀術は返し技だ。いかに速く動いてもそれを返えす事が出来る。
だからこそラグナルを展開しないとついて行けそうに無い俺が唯一士郎さんに勝てる方法だと思ったのに………
「これは………本当にピンチかも………」
「さあ、いつでも構わないよ」
そう言って静かに集中する士郎さん。
何処にも付け入る隙が無い………
だからこそ勝負は単純。剣速がどちらが一番速いか。
………まあ俺も付け入る隙が無かったらの話だけど。
「だけど仕掛けてこないって事は、まだ希望はあるか………」
さて、後は剣と剣の速さの勝負。
御神流にどこまで通用するか………
「これから先、みんなを守る為にも………」
俺はもっと強くならなきゃならない………
「………何か目的が変わってきたような気がするけど、まあ良いか」
俺の力を試す!!
勝負は一瞬でした。
重い空気のまま、向かい合っていた2人。時間だけが過ぎていき、動いたのも同時でした。
地面を思いっきり蹴って、相手に向かっていった2人はほぼ同じタイミングで剣を抜き、相手に斬りかかりました。
その結果は………
「くそっ、腕がまだしびれてる………なんて攻撃………だけど………」
「………私の負け………かな?」
お父さんの木刀は手から離れ、お父さんから少し離れた所に転がっていました。
対して零治君は何とか木刀を離さず掴んでいましたが、腕がしびれているのか腕を上げられないみたいです。
「いい一撃だった。本当に強いね零治君」
「よく言いますよ。わざわざ自分のスピードを殺して抜刀術で勝負してくれたくせに………なのはの時みたいにあのスピードでもっとフェイント混ぜられて戦っていたら俺なんか相手にならなかったですよ
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