第三章
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第三章
だが新聞社は反省せずだ。謝罪も何もしなかった。こうしたことが続いた。
そしてその結果だ。ネットが普及してだ。この新聞社のことが皆に知れ渡るようになった。
「何だ?あの新聞そんなことばっかりやっていたのか」
「それも戦前からか」
「ほお、あのテロ国家とグルだったんか」
「普通の会社なら倒産してるな」
「何で報道資格剥奪されないんだ?」
多くの者が悪事を知るようになった。その結果。
発行部数は暴落していった。それはもう止められなかった。
社長はこれに焦ってだ。社員達に打開策を出すように命じた。
「とにかく何とかしろ」
しかしであった。その返答は。
「いえ、それがです」
「もうどうにもなりません」
「歯止めが利きません」
「このままでは」
出て来るのはこうした絶望的な言葉だけであった。
「我が社は倒産です」
「既に赤字収益になっていますし」
「誰も読まなくなってきています」
「馬鹿な、誰もか」
社長はその現実を聞いて愕然となった。
「誰も読まなくなっているのか」
「はい、そうです」
「過去のことが知れ渡りそれで」
「最早」
「くっ、それならだ」
今度はネットを攻撃しはじめた。政府に規制を訴えたりもしていた。だがそれがかえってだ。彼等の首を絞めることになってしまった。
ネットはだ。一斉に反撃を加えた。
「おいおい、言論弾圧か?」
「言論の自由を標榜してそれか」
「何処の独裁国家だよ」
「まああの新聞は独裁大好きだしな」
「ファシズムってことだな」
こう冷笑されてだ。その言論弾圧体質までもがネットに知れ渡った。携帯でのネットからもこのことが知られてだ。批判の声はさらに高まった。
その結果だ。発行部数はさらに落ちてだ。赤字もどんどん膨らんでいった。その結果。
遂にであった。倒産してしまった。社長はだ。
倒産したその日にだ。社長室で言った。
「何故だ、何故こうなった」
「わかりません」
「私にもです」
社員達も呆然となっている。まだ社長室は豪勢なままである。しかしだった。倒産したその現実が彼等を打ち据えていたのである。
そのことにどうしようもないままだ。社長は言った。
「ツケか・・・・・・」
「ツケ」
「ツケといいますと」
「報いか」
今度はこう言ったのであった。
「これは」
「報いですか」
「それなのですか」
「そうだ、それだ」
こう己の前に立つ社員達に話した。その顔からは生気が消えて目は虚ろである。完全に死んだ者の目になってしまっていた。
「嘘を書き捏造を垂れ流してきたな」
「つまりです」
ここで社員の一人が言った。
「我々は狼少年だったのですね」
「そうだ。狼が来ると嘘を言い続けていてだ」
社長
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