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東方魔法録〜Witches fell in love with him.
37 大軍〜Sweet little sister.
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を…フランドールを出しなさい」
「…!?わかりました」
レミリアから発せられる有無を言わせない圧力に美鈴は何故、どうしてなどと言った疑問を一切介さずに従った。このような場合、従者が主人の命令に疑問を持つことは許されないし、意味がない。
いちいち理由を聞く時間などないし、主人への忠誠を疑うことに繋がるからだ。
全力でフランを呼びに行った美鈴を尻目にレミリアは言った。
「美鈴がフランを呼びに行っている間、なんとしてでも持ちこたえるわよ!」
だが、美鈴が抜けたことによって三人を狙う攻撃の数が増した。
こう人狼の数が多くては、例え紅魔館の地下に向かった美鈴にも人狼が攻撃を仕掛けていたとしても、レミリア達を攻撃の数が増えるのは必須である。
「幼きデーモンロード!」
「ハイドロジェナスプロミネンス!」
「うぇぇん!こうなったらヤケクソです〜!」
大、中、小、様々な色の弾幕やレーザーが飛び交い人狼を次々と倒していく。
「きゃあ!」
だが、濃密な弾幕を張っていたにも関わらず遂に小悪魔に人狼の爪が当たった。かすった程度ではあるが、段々レミリア達が圧されている証拠だ。
「弾幕薄いわよ!なにやってんの!小悪魔!」
レミリアが小悪魔を叱咤する。ごめんなさい一度言ってみたかったんです。
小悪魔が攻撃を受けたことを皮切りにして形勢が崩れ始め、捌ききれずに何度も攻撃がかすり始めた。
「しまっ…!」
撃ち漏らした人狼がパチュリー目掛けて爪を振るう…前にその人狼は蒸発した。
「…え?」
パチュリーは何が起こったのか辺りを見渡すと、七色の光と一本の炎を見た気がした。気がした、というのはパチュリーがその光が何なのか確認する前に消えたからだ。その代わりに人狼達に火がついて攻撃の手が緩むのと、美鈴が急いでこちらにやって来るのが見えた。
「危なかったですね」
「美鈴、あれってもしかして…」
「そうです。妹様です」
パチュリーは七色の光と炎の正体に薄々気付いていた。あの光はフランの羽と剣の光だと。
「助け…られたのかしら?」
パチュリーは少しわからなかった。それほどフランとは面識がないし、ましてやこの前はフランの上に雨を降らせた。フランからは嫌われていて当然。ただ単に人狼を倒すにしては出来すぎたタイミングに不思議に思った。
「妹様は優しい方なんですよ。本当は家族思いで皆を大切にしたい。でも妹様は何時もいっていました。妹様はふとしたきっかけで大切なものを壊したくて堪らない衝動に駆られてどうしようもなくなる。大切だから余計に壊したくなると。妹様が地下に幽閉されている理由の半分は妹様自身のお願いでもあるんです。自分を遠ざけることで衝動に駆られなくてすむように、そして少しずつでも
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