拠点フェイズ 4
拠点フェイズ 公孫賛 荀ケ 賈駆 一刀 趙雲 劉備
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、先駆けそのもの。
いや、むしろご主人様よりもわずかに速い!
「まずい! 弓隊下がれ! 槍隊! 前に出て足を止めよ!」
「無駄ぁっ!」
なっ……!
こちらが対応するよりも早く、そのまま跳躍して飛び込んでくる。
そして陣形が入れ替わろうとするその中央に飛び込まれた。
「しまっ……」
「ハァァァァァァァァァッ!」
瞬く間に周囲の兵の木剣や棒を叩き壊していく。
その動きは、訓練の時とは見違えるような疾さだった。
「ちぃっ! 下がれ! 私が相手をする!」
兵ではご主人様と同じ攻撃力、防御力を持つ一刀殿には敵うまい。
なれば私が相手をするしかない。
「一刀殿! 私が相手を……」
「だが断る!」
「はいっ!?」
あろうことか、一刀殿はそのまま跳びはねるように私から下がり、こちらの軍の兵達の中へと潜り込んでいく。
「なっ、なにを……はっ! しまった!」
ぬかった!
一刀殿は、私以外が自分を倒せないことを知っている!
案の定、兵たちは武器を壊され、まともに競り合うこともできずにその場に座り込んでいく。
当然だ。
ご主人様の強さを知っている梁州兵なのだ。
それに対抗する術がない事を、大陸の誰よりも自覚しているのだから。
「くっ……み、道を開けよ! 私が……」
「将軍! 白軍が突撃してきます!」
「なにっ!?」
見れば白軍が、各千人隊長の指揮で突撃してくる。
くっ……一刀殿は囮かっ!
「うろたえるな! 一刀殿を相手にせず、前方の白軍へ当たれ! 弓隊は下がり、槍隊前に出よ! 槍隊は六七八番の隊長が指揮! 敵の足を止めよ! その間に弓隊は九番、十番の隊長が指揮して、左右に展開! 前線の外より矢を浴びせよ!」
「「「 御意! 」」」
「一刀殿は私が追う! 向かってきても避けて通れ! できないものは足止めに徹せよ! 相手はたった一人! できることは限られている!」
私は周囲に叫びながら、走る一刀殿を追う。
いくら一刀殿がご主人様と同じ力を持っていても、所詮は一人。
万を相手に短時間で相手にすることはできない。
であれば、徹底的に兵には無視させれば良い。
案の定、一刀殿はなるべくこちらの兵の固まっているところに飛び込もうとするが、それを見た兵たちが蜘蛛の子を散らすように散っては前線へと走って行く。
「ちぃっ!」
「さすがはご主人様の兄君! だが、私とて梁州第三軍を率いる者! そして私だけが、本気で逃げるご主人様を追い詰めたことがあるのですよっ!」
「どんな状況だ、それは!」
ははははは!
「くっ……思ったよりも効果がなかったか! けど、それなら!」
一刀殿は、足を止めて
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