拠点フェイズ 4
拠点フェイズ 公孫賛 荀ケ 賈駆 一刀 趙雲 劉備
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り、兵たちが各々で装備を確認している。
兵たちが装備しているのは真剣ではなく、木剣や尖端に布をくるんだ棒だ。
弓も矢の鏃を外し、代わりに綿を詰めた袋が付いている。
以前は刃引きした銅剣や鉄剣を使っていたそうだが、訓練中の死亡事故や怪我の重症が多いため、盾二が取り入れたらしい。
結構これには趙雲さんを含め、武将側から反対があったそうだ。
いわく、訓練とはいえ危険を伴わないと真剣味が薄れると。
だが、実際に二万や三万の軍勢に、訓練用に刃引きした武器を用意するのは多大な軍費がかかる。
その上で、調練が元々不足がちな一般兵で構成される第三軍だ。
なので、第一軍と第二軍では従来のまま、第三軍の調練時のみ木剣ということになった。
俺はどのみち木刀で訓練していたし、それが当然と思うんだけど……趙雲さんに言わせると不満があるらしい。
以前は馬正さんがそれを諌めていたそうだ。
あの趙雲を諌める存在か……すごい人だったんだな、馬正って人は。
俺も負けてられない。
「一刀殿。白軍の戦法はいかがします?」
聞いてきたのは、第一番隊の千人隊長さんだった。
「へ? 模擬戦闘なら、剣をあわせる程度じゃないの?」
「は? いえ、実際に相手を叩きのめしますが」
げげっ!?
マジで実践的なのか……そりゃそうか。
訓練だと甘い考えを持っていた俺が馬鹿だった。
「そっか……じゃあ、勝ちにいっていいの?」
「というか、そのつもりでないと困ります。ヘタしたら趙雲将軍に本気で殺されますよ」
「あ、そう……実践と変わらないってことか」
んー……特に聞いていなかったんだけどな。
でもまあ、本気で倒しに行けって言うならやるしかないか。
「寸止めでなく、倒していいの?」
「一応、一撃入れたらそれまでです。倒れた相手への攻撃は禁止。急所は狙わない。一撃入ったらその兵は死亡としてその場に座ること。巻き込まれないように逃げるのは許されています」
「勝敗は?」
「動けない、あるいは倒れたものが多いほうが勝ち、ですね」
「そっか……」
もうちょっと、こう……指揮官倒したら勝ちとかじゃないの?
まあ、軍内の模擬戦闘だし、勝敗云々競い合わせるんじゃなくて鍛える目的ならこんなもんか?
「例外として、趙雲将軍を倒したら調練報酬二倍らしいですが……」
「えっ!?」
「ちなみに、こちらは一刀殿がやられたら向こうが二倍です」
「聞いてないんだけどっ!?」
それって俺狙われるってことじゃん!?
って、まて。
最初にニヤニヤしていたのは、それか!?
「くっそ、ハメられた……」
「しかし、一刀殿がやられることはまずないでしょうな」
「え? なんで?」
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