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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
拠点フェイズ 4
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は大規模な兵の動員は不可能になったわ。

「でも、だからこそ、この案ができたのよね……」

 私は、手に持つ竹簡の束を開く。
 そこに書かれている文字は――『屯田制改革案』

「今までの屯田制度は、防衛する兵士に農耕を行わせた軍屯だった。けど、これからは一般の人民にあてがって耕作させる民屯に変更する……」

 ?州全土の民を平時は農民、戦時は兵士とする案は、一見有益に思える。
 でも……当然戦をすれば、兵は死ぬ。

 そしてそれは、農地を耕す労働力自体を減少させる結果になるわ。
 その上、農業の専門知識を有する人材を戦で失うことで、さらに農業の技術が失われかねないのよ。

 今回のじゃがいもの件もそうだったわ。

 今回は屯田兵による栽培だったため、連合での戦闘で死んでしまった兵士のじゃがいもの知識と経験が、新しく動員した新兵に全く伝わっていなかったのがそもそもの原因。
 そのために前例に倣う様にしか対処できず、今回のような土が死んだ状態を作ってしまった。

 連合で担当の屯田兵が死んでいなければ、今回の失態は防げていたかもしれない。
 いや、もし起こっても被害が少なかったこともありえるのだから。

「過ちは正さなきゃ……」

 兵を、民を養うには、まず安定した収穫がなければならない。
 今更ながらにそのことを思い知ったわ。

「許昌周辺の邑では、これに変更して……国境周辺では軍屯と民屯を併用して、労働力を確保する。最初の耕作に最も労働力を必要とするから……」

 民には子を増やすことを奨励すればいいのよ。
 戦時の徴兵は、知識と経験を伝える長男でなく、次男、三男などにしていけばいい。
 そして生き残った彼らは、新たな土地の持ち主にすれば……

 じゃがいもの件も、もっと情報が必要よ。

 梁州でのじゃがいもの豊作には、必ず裏がある。
 ならば、その方法を徹底的に調べ上げなきゃならないのよ。

 前回、細作千人での探索で生き残ったのは数人だったわ。
 なら今度は二千、いいえ三千でやってやるわ。
 それだけじゃなく、いろんなツテを使ってその秘密を暴いてやる!

 これから来るであろう戦乱の時代。
 それを見据えて考えれば、必ず華琳様の領土は広がっていく。

 最初の耕作を軍が民と共同で行い、後に民主導のものとして、農地は貸し与える事で管理すれば。
 それに併せて人口と収益を管理して、徹底した税と糧食の確保をすれば。

 どんなに華琳様の領土が広がっても、安定した糧食と軍費を捻出できるはず!

「全ては華琳様の為に!」

 私は、山のような竹簡の束を抱え、華琳様の元へと走る。
 もう絶対に……今回のような失敗はしない。

 私は私のやり方で、華琳様の軍
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