第十幕その九
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「トルコにある」
「昔あそこで実際に人が暮らしていたのよね」
「そう言われてるわね」
「あそこみたいね」
「そうね、何かね」
「これまでも色々な国を見たけれど」
それでもだというのです、スクーグラーの国もまた。
「この国も面白いわね」
「そうよね」
「ははは、そう言ってもらえると嬉しいよ」
案内役のスクーグラーの兵隊さんが今は後ろつまり五人の方を向いている白いお顔からこう言ってきました。
「僕達としてもね」
「この岩山での生活が面白いとですか」
「そうしたことが」
「僕達にとっては岩山での生活が最高だからね」
それでだというのです。
「そう言ってくれるとね」
「そうですか」
「嬉しいんですか」
「ここの生活もいいものだよ」
岩山でのこれもというのです。
「とてもね」
「そうなんですね」
「スクーグラーさん達にしても」
「僕達にはここでの生活が一番合ってるよ」
こうも言うのでした、五人に。
「中々快適だよ」
「快適ですか」
「ここでの生活が」
「うん、そうだよ」
その通りだというのです。
「これがね」
「そうですか」
「ここでの生活もいいものなんですね」
「そうだよ、だからね」
それでだというのです。
「君達もよかったらね」
「そうですね、それじゃあ」
「機会があれば」
五人もこう応えてでした、そのうえで。
スクーグラーの女王様のところに案内されます、その女王はといいますと。
一方のお顔と身体は赤で髪は黒、目は緑です。もう一方は黄色くて髪は赤く目は黒です。女王の頭には冠があります。
その女王がです、ドロシーとモジャボロを見て笑顔で言ってきました。
「ああ、よく来たね」
「お久しぶり、女王様」
ドロシーがにこりと笑って女王に応えました。
「お元気そうね」
「見ての通りだよ」
女王は赤いお顔でドロシーに答えます。
「あたしはいつも元気だよ」
「そう、じゃあエメラルドの都まで来られるかしら」
「それはまた随分と長旅だね」
ドロシーの今の言葉にはです、女王は黄色のお顔で答えました。
「けれど平気で行けるよ」
「それじゃあね」
「おや、何かいいお話みたいだね」
「今度エメラルドの都でオズマがパーティーを開くの」
ドロシーはスクーグラーの女王にもこのことをお話するのでした。
「だからね」
「あたしをそのパーティーに招待してくれるんだね」
「ええ、そうなの」
まさにその通りだというのです。
「だからよかったらね」
「いいねえ、最高のお誘いだよ」
女王は二つのお顔を交互にドロシーに向けてにこにことして言います。その歯がきらきらとしているのも見えます。
「オズマ姫からの招待なんて」
「じゃあ招待状渡すけれど」
「
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