第十幕その八
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「私もまだ行っていないところがあるから」
「僕もだよ」
モジャボロもです、まだオズの国の全てを回ってはいないのです。オズの国のあちこちを旅している彼にしても。
「まだ全部回っていないよ」
「そうですか、モジャボロさんも」
「まだなんですね」
「まだだよ」
こう五人に言うのでした。
「この国は広くて色々な場所があるからね」
「だからですね」
「モジャボロさんも」
「そうだよ」
それでだとです、モジャボロは歩きながら五人にお話します。
「まだまだ何度も旅をしないといけないんだ」
「ううん、じゃあ私達も」
「何度も」
「そうだよ。旅をしないと駄目だからね」
オズの国の全部の場所を巡ろうと思えばだというのです、五人にしても。
「何度もね」
「じゃあ何度も旅をさせてもらいます」
是非にと言う五人でした。
「そしてオズの国の全ての場所を見て」
「楽しませてもらいます」
「そうしようね、さて」
こうしたことを話しながらでした、一行は。
スクーグラーの国に向かうのでした、そして一日歩いてです。一行が着いた場所はといいますと。
岩山でした、そしてそこにです。
足はつま先が鳥の足の様に下向きに曲がっていて細い身体の人達が大勢いました、顔と身体は一報が黒くもう一方が白いです、前と後ろにそれぞれお顔が一つずつあります。
黒い方の髪は黄色く白い方は紫で。とても不思議な感じです。そしてイタチみたいな細い目と道化師みたいな顔立ちです。
この人達がなのでした。
「スクーグラーの人達ですよね」
「この人達が」
「ええ、そうよ」
ドロシーはにこりと笑って五人に答えました。
「この人達がね」
「そうですね、いやこの人達も」
「はじめてお会いしました」
「それはこっちもだよ」
そのスクーグラー達の方からも五人に言ってきました。
「ドロシー王女とモジャボロさんは知ってるけれどね」
「あんた達はね」
はじめて見る顔だというのです。
「何処の誰か」
「知らないんだけれどね」
「王女さんのお友達かな」
ここでスクーグラーの一人がこう言いました。
「ひょっとして」
「ええ、そうよ」
ドロシーがそうだとです、スクーグラー達に答えました。
「この子達は私のお友達よ」
「そうですか、やっぱり」
「この子達は王女さん達のお友達ですか」
「そうなの、それでだけれど」
今度はドロシーからスクーグラー達にお話しました。
「貴方達の女王様はおられるかしら」
「はい、お元気ですよ」
「今も」
「そう、それならね」
ドロシーはスクーグラー達の返事に笑顔になって今度はこう言いました。
「女王様のところに行かせてもらうわ」
「わかりました、それでは」
「案内させて頂きます」
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