第二十八話
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超基礎、淀みを清める術。いまどき普通より才能があれば幼稚園児でも使える術を使い、
「臨・兵・闘・者・皆・陣・裂・在・前」
一枚一枚、表に九字を一文字ずつ刻む。
そして裏面に、
「臨・兵・闘・者・皆・陣・裂・前・行」
古き九字を刻み、そこで三つの術を開放する。
封印、払い、そしてこの三つのつながりを整えるための新しき九字。
結果として起こるのは・・・ここにいる全員の呪力と妖力を、八割払う。
陰陽師と言うのは、卵であろうとプロであろうと、無意識のうちに呪力を、血液のように体中に巡らせている。
だから、その流れを乱されたり量が急に減ったりすると・・・気絶してしまったり、色々な不具合を起こしたりする。
今回はそうならないギリギリの量を払ったので、大丈夫だろうけど。
ゼロになれば死んでしまうため、そうならないように死ぬその瞬間まで使わない呪力が体内にあるくらいなのだ。
このあたりの術は、使うのに少し気を使うんだけど・・・ま、どうとでもなるか。
そして、妖怪はいうまでもなく、なので・・・全員が、倒れた。
ルール通り、特殊なことはしていない。
ただ、基礎的な術を三つ同時に、他のやつらが何かできるより前に素早く使っただけ。それだけで、残り全員戦闘不能。
「ん〜・・・有望なものあり。ただし、全員まだまだ、ってとこかな」
「いや、校舎の壁を登りながら冷静に言われても・・・」
屋上についたら、雪姫にそう言われた。
とりあえず、呪力強化した聴覚を戻してやりながら考えてみる。
今やったこと。ただ壁を登っただけ。
「・・・そんなに言われるようなことか、壁登り?」
「どう考えても普通ではないだろう。道具すら使ってないんだから」
「そうか・・・?殺女と美羽はどう思う?」
同意を得られないかと思い、二人にも聞いてみた。
「私、は・・・普通にできます。猫の血が・・・混ざって、ますから」
「私も、普通にできるかな〜。よく校舎の壁をよじ登って屋上に入っては、そのたびに怒られてた!」
美羽は遠慮がちに、殺女は楽しい思い出を語るように言ってきた。
「と言うか、ユッキーも出来るんじゃないの?」
「そいういや・・・忍者だしな。俺の部屋にも入ってきたんだし」
ふと、初めてあった日のことを思い出した。
あの時、俺が住んでいたのは最上階。
そこにベランダから入ってきたんだから、そう何だと思ってたんだけど・・・
「・・・あれは、一族で習ったものだ。忍びとしては必要だと言われてな」
「ほら、一族みんなできるんじゃん」
「普通はできないだろ・・・出来るようになるまでに、どれだけかかったか・・・」
そういうものなのかねえ?
少し不思
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