コモンサイド
2305/12/13 「裂目」
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八時。
隣に座ったバナルはいつも通り話しかけてきた。
「今日国語と数学だよね、やだなぁ…」
「どっちが?」
「どっちも。国語何も書けなかったし、数学公式忘れた」
「あーらら」
「もう終わりだぁ…おしまいだぁ…」
赤点乙、と思った。
まぁいつも通りぎりぎりセーフを通るだろうが。
「あ、そいえばさ! カース施設ってのあったじゃん」
「うん、それがどうしたの?」
「そこのメンバー、昨日の深夜に拳銃自殺したってニュースでやってたんだよね」
「ほー……え?!」
自殺? あの施設のメンバーが?
ありえない。あの施設のメンバーは自殺するほど柔い奴はいないはずだ。
あんな曲者揃いの研究施設で…、というか拳銃は何処から…?
「死んだのは?」
「えーっと、ジールって人」
最もありえない人だった。
あの人はたびたび問題は起こしていたちょっとマッドな人だったが、自殺するほどヤバい人でもなかった気がする。
でも確かにあの人なら拳銃は作ってそうな気もするな。
「…信じらんないな」
「そうか?ま、発表会には間に合わせるとか言ってるから、俺はそこまで気にしてないけどな」
「科学好きだもんなーお前」
「でも今回のテスト落としちゃったんだよなぁ…」
いいぞぉ…もっと落とせぇ…
…科学好きなのと宇宙関係好きなのは違うのかな、やっぱ分野違うんだろうな。
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