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艦これ日誌
一話
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これは少し昔のお話です。
その世界には、深海棲艦と呼ばれる存在がいました。彼等が生き物かどうか、それは今もよく解っていません。ただ、人々は彼等を非常に恐れていました。理由は人を襲うからです。
深海棲艦は戦うとき姿を軍艦に変えて、海に出た人々を容赦なく襲いました。軍艦、観光船など一切を問わず、彼等は人を殺し続けました。
そうして、沢山の人が死に、沢山の恨みが海に生まれました。最初、人々は彼等を倒そうと色々なことをしました。沢山の戦艦や空母を作り、沢山の人を戦争に送りました。
しかし、結果は酷いものでした。戦艦の火力をもっても敵の駆逐艦の装甲を突破することができず、小回りのきく深海棲艦に人類の軍艦はついていけませんでした。
もうダメだ、お終いだ。最後の戦艦が沈んだとき、彼等はそう確信しました。でも、そうはなりませんでした。あるとき、艦娘と呼ばれる存在が現れたのです。見た目はとても可愛らしい女の子の姿をしていますが、実は彼女達が唯一深海棲艦に立ち向かうことの出来る力を持っていたのです。深海棲艦と同じ様に姿を軍艦に変えて戦い、並みの砲撃では揺るがない装甲を持ち、深海棲艦を貫く弾を持っていました。
彼女達は人類の為に力を貸しました。彼等の為に戦い、敵を倒して、そして何人もの艦娘達が海に還っていきました。
そうして今に至ります。人々はなんとかギリギリの所で持ちこたえ、少し海にでる程度なら問題無いくらいには海を取り返しました。
今、日本には二つの鎮守府があります。呉と横須賀です。深海棲艦が現れてからまだ数年と経っていないのに、人々はここまで力をつけることが出来たのです。彼等は色めきました。これで中東の資源、特に油田を確保できると。しかし、問題が起きました。日本の油田問題を解決するためにはシーレーンを確保しなければならないのですが、その為には沖ノ島周辺の敵を掃討する必要があったのです。最初、この問題は呉と横須賀の提督が力を合わせて解決するはずでした。しかし、二つの鎮守府の戦力を動員した連合軍は、沖ノ島の敵連合艦隊の前に為す術なくやられてしまいました。両鎮守府の戦力は半減。艦娘の四割りを失って、資源も底を尽きました。人々の間にはまた暗い空気が漂い始めました。
これは、そんな時期のお話です。先の戦闘の結果を受け、海軍上層部はある一人の男を新しく設立する舞鶴鎮守府の提督に推薦しました。
この提案に、最初はみんな反対しました。なぜなら、新たに提案に推されたその人は、元は少佐で提督に成るためには将校でなければならないという条件を満たすためには階級を最低三つ上げなければならなかったからです。みんな、一人の人間を優遇する事に不満をもらしました。しかし、上層部は彼等の意見を無視して、彼を舞鶴の提督に推しました。2ヶ月以内に結果をだせという無茶苦茶な条件付きで。


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