彼女たちとの出会い
[1/2]
前書き [1]次 最後 [2]次話
「……もう、死のうかな」
学校で女子にイジメられた。
俺は男友達は結構いる。だがいつもいつも昔から女にイジメられる。
ひ弱で肌が白いというだけで、だ。
女っぽい、ただそれだけでイジメを受けている。
家でも邪魔扱いされて、居場所なんて無かった。
ふと、通りの喫茶店を見つめる。友達の集まりだろうか、そこの店主らしき人も笑顔で様子を見ている。
……あんな暖かい空間が俺の周りにあったら、きっと――いや、そんな事考えるだけ無駄だ。
「俺……も、欲しかった、あんな暖かい空間が……ぅ……っ」
でも涙は止まらなくて。
ふと、その喫茶店に女二人が入ってきた。険しい顔をしている、多分良くない事があったのだろう。
俺はそれを、このまま崩れていってくれたらと、一瞬思ってしまった。
刹那、喫茶店から怒号が聞こえた。と思ったらもう一人が抱き締めていた。
悔しかった。不満の捌け口がある事が。
学校の男友達は、女子に目を付けられたくないから深くは関わらない。それは仕方ない事だ。
「羨ましい……俺にも信頼出来る相手、欲しかったなあ」
瞬間、背景が一瞬にしてガラリと変わった。勿論移動はしていない。
何なのかは知らないが一応身を隠しておくか。
目が覚めた。何故かここは安心して眠れた。家ですら居心地が悪いのに、不思議な気持ちだった。
「退きなさい、邪魔よ」
突然声がした。振り向くとそこには――綺麗な金色の髪に綺麗な顔立ちをしていた。
「今、もう一人が目くらまし攻撃してるから。早く立ち去りなさい」
冷たい言い方だが優しさが微かに伝わってきた。
「あ、ああ」
攻撃とか、よく分からない事も言ってるがとにかく、ここから離れよう。彼女の心配を無碍には出来ない。
「そこにいたのね!」
黒い影がヒュッと現れたかと思うと、いきなり攻撃をしてきた。
「チッ……アンタは特別に助けてんだから、巻き込まれちゃ元も子もないのよ!」
「さっきから何言ってるのか全く分からないんだけど?」
ここはあれだな……取り敢えず隠れるのが一番か。
彼女『たち』の邪魔をしてはいけない。
「もう一人、誰かいる様だな」
隠れたのに気配でバレた!?
と言うかその発言した人目つき怖い、これだから女は嫌いなんだよ。
……待てよ、ならなんでこっちにいる彼女たちにその感情を抱かないんだ?
助けてもらったのもあるだろうが、それだけでここまで違う訳ない。
「まあ、お
前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ