暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
星竜の巫女
[4/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
「仲間の為、という理由で死にに来るとは・・・大変だな、妖精の尻尾(フェアリーテイル)は」

その言葉に。
エルザの表情が――――――変わった。











「そういやお前」
「お前、じゃない」
「・・・パラゴーネ、だったか?」
「肯定する、グレイ・フルバスター」
「グレイでいい・・・つーか、お前は今回の件、全部知ってんだよな?」
「全て、かどうかは解釈しかねるが、9割は肯定可能だ」

パラゴーネの案内で、グレイは走っていた。
塔の外に出て迷宮が壊れるのを待てばいい、と考えていたのだが、その考えはパラゴーネの「そんな行動を取れば、デバイス・アームズに感知されて攻撃される。するとお前はデバイス・アームズを破壊する為魔法を使用する。魔力の無駄遣いだ」という意見によって、実行する前にナシになった。
その為、今はこれもパラゴーネの「シグリット様はデバイス・アームズに発見されずに本宅に行く通路を創造している。それを使用する」という意見によって、その通路を目指している。

「じゃあ聞くけどさ」
「その前に服を着たらどうだ」
「ん?・・・おわっ!いつの間に!」
「私が9割肯定する以前だ」

再び白いロングコートを纏い、走り出す。
因みにパラゴーネはグレイを置いて先に行く、なんて薄情な事はしないようだ。今いる場所に着くまでに、冒頭と今を含めて7回はコートを脱いでいるが、その度に指摘して足を止めている。

「それで?一体何を責問するんだ?」
「何を聞くんだって普通に言えよ・・・ま、いいか。いちいちこう言うのもめんどくせぇ」
「なら言うな」

ピシャリと言い、パラゴーネは足を進める。
すると、グレイが足を止めた。
それに気付いたパラゴーネも足を止め、首を傾げる。

「グレイ・フルバスター?」
「・・・お前等は、何を企んでるんだ?」

その言葉に、パラゴーネは沈黙した。
やっぱ言えねーか、とグレイは思う。
いくら彼女がこちらの味方をしているとはいえ、根本的には闇ギルドの人間。自分のギルドの作戦などを、敵であるグレイには言えないだろう。
聞くだけ無駄だったか、と思い始めた時、パラゴーネが口を開いた。

「・・・“星竜の巫女”」
「は?」

聞き慣れない単語に首を傾げる。
が、すぐにとある記憶が脳裏を流れた。

『ティアがエーテリオンを吸収した時だったか・・・“星竜の巫女”と言っていた』

楽園の塔の一件が終わり、エーテリオンを食べたナツと吸収したティアが眠っていた時、エルザが言っていた一言。
ジェラールが言っていたという単語と、全く同じ言葉だった。
結局その後全員が忘れ、ティアに聞いていなかったのだが・・・。

「星竜の巫女って・・・何なんだ?」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ