もし君が生きていたなら
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……空耳だろう」
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スィーツにご満悦なレフィアとエリアは自然と噴水広場へやって来て、ベンチに腰掛けた。……ルーネスとイングズはちょうどその背後の少し離れた木立に身を潜め、女子二人の会話に聞き耳を立てる。
「 ────お店だと別の事に集中しちゃって肝心な事話せなかったけど……、エリアとしてはどうなわけ? ルーネスのことっ」
「はい? ルーネスさんが、どうかなさったんですか?」
「……ごめん、云い方変えるわ。エリアから見て、ルーネスの事をどう思ってるか聞きたいのっ」
(ぬぁに?! おれに対するエリアの気持ちが聞けるのか……!?)
( ……あまり身を乗り出すな、気付かれるぞ)
「 ────とても純真でお茶目な思いやりのある優しい人ですよ、ルーネスさんは」
混じりけなくにっこり云うエリアに、レフィアはたじろぎながらも何か間違っている気がする。
「お茶目、なら分からなくもないけど、純真ってのは違うんじゃないかしら………。思いやりのある優しい人って云ったら、アルクゥの方が当てはまるわねぇ」
(エリア………おれの事、そんな風に想っててくれたのかぁ……! 見る目あるなぁっ)
( ────いや、逆だと思うぞ)
イングズにそれとなく貶されようと、ルーネスはフードの中で顔をデレデレさせている。
「 わたしは好きです、そんなルーネスさんが」
( っっ!!! )
(ほ、本気か……ッ?)
「 ………冗談でしょっ」
あくまで、にこっと云うエリアにレフィアとイングズは唖然とするが、当のルーネスは固まってしまい思考停止する。
「でも………その優しさに甘えていていいのか、正直迷っています」
( ────え? )
その憂えた言葉に、ルーネスはすぐ我に返る。
「やはりわたしは、生き残った"水の巫女"として神殿に戻るべきなのでは、と────」
「………そうねぇ、元々ルーネスが『この先も一緒に行こう』って連れ出したんだものね」
「それに、光の戦士はあくまであなた達。彼はわたしを必ず守ると云ってくれましたが、このまま付いて行っても、少し補助ができる程度で、足手まといになるばかりじゃ………」
「そこのカワイ子ちゃん達〜、俺らとアソばねぇ?」
「 ────え? 」
「 は………? 」
エリアとレフィアが顔を上げると、いつの間にか目の前にガラの悪そうな男3人組がいて、ニヤニヤと見下ろしてくる。
「何よあんた達、こっちは今大事な話してんの。ナンパなら余所でやんなさいよ」
「うほ〜、勝ち気な子だなぁ? 俺のタイプ〜」
「こっち
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