暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア/K
EPISODE21 笑顔
[5/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
君のことが知りたかっただけ」

「・・・・ヘンな奴」


よく言われると苦笑。


「・・・・おまえのせいだぞ!おまえが訳わかんねーことばっか言うからいろいろ考えてあたまの中ぐちゃぐちゃになっちまったじゃねーか」


どうしてくれるんだと詰め寄ってこられても雄樹になにかできるわけでもなくまた苦笑するしかない。それにクリスは「うぅ〜」っと唸りベンチに座る。


「ンでこんな悩まないといけねーんだよ・・・・」

「・・・・たぶんさ、今まで君は素直すぎたんじゃないかな?・・・・もっともっと悩めばいいんだよ」

「此処で悩んでたら、答えがでるのか?」

「でないだろうねぇ・・・・」


のんびりとした口調にがっくりとため息をつく。


「だって、そんな簡単にでたら悩む必要ないじゃない。何年かかったっていいんだよ。みんな悩んで大きくなるんだから。俺も、君もね」

「・・・・けど今のアタシには、悩む場所さえない。全部、ホントに失くしちまった・・・・」

「なくなってなんかないよ。だって、今君はここにいるじゃない」

「え・・・・?」


ふと雄樹を見るクリス。そこには穏やかな顔で笑う雄樹の笑顔があった。


「きみの場所はなくなってなんかない。だって、こうして今俺の隣にいるんだし。クリスちゃんが生きている限りずっと、今立っているそこが君の場所だよ」

「・・・・アタシの、場所・・・・」

「その場所でさ。自分が本当に好きになれる自分を目指せばいいんじゃない?ねっ」


笑顔でサムズアップ。それをまじまじと見つめ、クリスは問う。


「・・・・おまえは、今の場所に満足してるのか?」

「・・・・実は言うと俺もまだまだなんだよね。だからまだ探し中なんだけど、今はみんなが笑顔でいられるようにしたい、っていうのが目標かな」


笑顔―――――自分はいつからそんなことを忘れてしまったんだろうかと考える。フィーネに拾われて、いろいろとあって、沢山酷いことをしてきた。そんな自分に、居場所なんてあるのだろうか?


「それにさ」

「ん?」

「俺はクリスちゃんにも笑顔でいてほしんだ」

「アタシにも・・・・?」

「うん。だって、みんなに笑顔でいてほしいから」


そう言って何やらメモを書いて渡す。


「困ったらいつでもここに来なよ。あんまりおもてなしらしいものはできないけど、俺にできることがあったらなんでも言って。もう友達なんだし」

「は?イヤ、アタシは――――」

「それじゃ、またね!」


そう言って去っていく雄樹。強引に渡されたメモにはとある住所が記されているとともに軽い自己紹介とイラストが。そのイラストがおかしくて、笑
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ