EPISODE20 装甲
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それを響の攻撃を流しながら思考する。まずは前者からだ。自分が囮になり、翼にデュランダルを奪取してもらう。しかしこの場合デュランダルを取り上げた翼までも暴走してしまう可能性が高い為迂闊に判断はできない。後者のほうも同じようなことが言える。アマダムの能力を使えばもっとも有効な手段ではあるがこれだと響への負担が大きくなる。それにたとえガングニールを解除したとしてもギアがデュランダルの狂気を抑制していたらさらにマズイことになりかねない。そうでなかったとしても解除したからと言って元に戻るとも言いきれないのでこれもまたしかり。
だが、現状二つに一つ。気絶させ、デュランダルを取り上げられるなんてことができればとっくにやっている。それができればこんな葛藤はしない。
でも、なんとかして響を助けたい。自分を守ると言ってくれた心優しい少女をなんとしてもこんなことから救い出さなければ。
だがどうする?どうしたらいい?傷つけたくはない。でも攻撃しなければ事態は一向に進展しない。迷う雄樹に、クリスが叫んだ。
「バカ野郎!何やってンだ!」
鞭が響の身体を拘束し動きを止める。だが響の攻撃ですでに鎧は解除寸前でいつちぎれてもおかしくはない状況で、突如上空から飛来する影があった。
大きな・・・・クワガタ!?
飛んできたクワガタがビートチェイサーの上までくるとパーツのように分解されて・・・・・合体した。
『あのクワガタ、たしか遺跡で見つかった・・・・・ゴウラム?』
アマダムが雄樹の脳内に名前と使い方を知らせる。
『翼ちゃん、一瞬だけデュランダルを取り上げられる!?』
「可能ですが…どうするんですか?」
『・・・・できるかどうかわからないけど、やってみる!』
確信めいた言葉に翼は承諾の意を示して剣を手に駆ける。素早く響の懐に入りこむと、
「歯を食いしばれよ、立花!」
鳩尾を柄で殴り肺の中の空気を一瞬にして押し出して脳を昏倒させる。気絶させても止まるかどうかわからないが、それでも一瞬の隙をつくることには成功した。緩んだ手からこぼれ落ちるデュランダルを拾い上げてすぐさま雄樹の方に投げて元に戻り気絶した響を抱える。翼から放られたデュランダルを受けとった雄樹はすぐに愛機と合体したゴウラムの突き出した牙のような角の部分に乗せる。いちど発動したデュランダルは使い手である主をうしない今にもエネルギー爆発を起こしそうに脈打つ。ゴウラムと合体したバイクを―――――ビートゴウラムを走らせ、向かうは港町。まだいるノイズたちを灰へと轢いて灰へと変えながら突き進んでいく。
「雄樹君!」
その姿を見た緒川が何かひらめいたようで懐から銃を抜いてすれ違いざまに手渡す。それを受け取りマシ
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