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戦姫絶唱シンフォギア/K
EPISODE17 再会
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受け入れ、身体に封印エネルギーがまわり―――――やがて灰とかえした。

 終わった・・・・・ふぅ、と息をついて雄樹に歩み寄る翼だが直後『ああ〜!!』という声に思わず身をすくめる。


『翼ちゃん、今何時!?』

「えっと、15時ですけど・・・・」

『ヤバい、時間ない!――――あ、特訓ありがとう。今度なんか御馳走させて。それじゃ!』


バイクに跨りトライアクセラ―をさして起動させ、急発進する。去りゆく姿を見て苦笑しながら「あ」と呟く。


「変身したまま行っちゃった・・・・」










あたりはすっかり陽も傾き、星が空に光始めている。一見不気味に映る校舎だが、みゆきにとっては青春をすごした懐かしい場所でもあり、自分が教師となって初めて来た場所もここだっただけにそう言った怖い印象はまったくない。

懐かしい教室に入る。受け持ったクラスの教室がここだ。まだ机も椅子もある。規則正しくならんでいるところを見ると、まだ工事には入っていないらしい。未来と響は適当な場所に腰掛けてみゆきが教壇に立つ。そっと目を閉じるとあの頃の記憶が鮮明に蘇ってくる。


「・・・・私ね。先生やめよう、って思ってるんだ」

「え…なんでですか?」

「なんていうか、色々と悩んじゃって。生徒とどう接したらいいのか、とか。もともと勉強ももんの凄く苦手だったから、誰かに教えるってのもなんだかおかしくなっちゃって」


意外、そう思った。悩みとはさほど無縁な印象を受けるほど明るくて生徒受けのよさそうな人だと思っていたのにこんな深刻な悩みをもっていたとは。人はみかけによらないとはまさにこのことかもしれない。


「だから・・・・願掛けにきたの。もし、雄樹君がきたらもう少しだけ頑張ってみる。もし来なかったら、教師を辞める・・・・って」

「・・・・来ますよ、絶対」


確信した未来の声に響とみゆきは顔をあげる。その顔には笑顔が浮かんでいた。


「さっきも言ってたじゃないですか。雄樹さんのこと信じて裏切られたこと一度もないんですよ、私達。先生もそうじゃないんですか?」


信じているからこそここに来た。信じていないのなら最初からここには来ない。無意識の内に彼なら、という考えが自分の中にあったようだ。子供のころは自分の信じたとこを一度も疑ったことなどないというのに・・・・いつの間にか、そんな当たり前だったことさえ忘れていたようだ。だからこそ――――未来と響のサムズアップに驚いた。


「それ・・・・、」


顔を見合わせて首をかしげる二人。ややあって、みゆきが言う。


「・・・・五代雄樹君。こういうの、知ってますか?」


サムズアップをするみゆき。今の口調は教師
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