EPISODE13 傷心
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
!」という声の次に何かが降り注いだ。危機感知に身を任せとっさに転んで回避する間に見えたのは・・・・針。地面に突き刺さったそれはノイズと同じ体色をしていることから彼女の放ったものではないことを理解し、それがノイズのものであると推測する。
《気をつけろ。近くに潜んでいるぞ!》
「こいつはソロモンの杖を使って生み出した合成ノイズでなァ。一度動き出したらアタシでも止めらんねーから気をつけな!」
二課の分析でも認識困難なノイズ。認識とエリア特定はできても詳しい位置まではピンポイントで割り出せないようだ、しかも一度命令を出したら飼い主でも言うことを聞かない暴走列車のごとく破壊活動を繰り返す。さっきはようやく回避した程度で次はどうなるかわからない。
「敵がどこにいるのかわからないのでは対処のしようがない。ならば・・・・!」
ビル伝いに走り、脚力を生かして翼が跳ぶ。この中で雄樹に次いで跳躍とスピードが秀でているのは翼のギアであるのを理解している為に自分が行くべきだと判断しての攻撃だろう。響や雄樹には飛び道具的なものはない。響には衝撃波というものがあるにしても射程が短すぎる為跳躍までは行っても次につなぐことはできない、故に翼のおこしたアクションだった。
蒼ノ一閃なら――――届く!
振るった剣から放たれる斬撃は鎧を襲撃。それを防御するネフシュタンだが、それがあだとなり地に落ちる。なんとか着地するも、まんまとやられてしまったことに舌うちをする。
「でェェェェェェェェェェェェりゃァ!」
落ちてきたところに響が全力で撃ちこむ。力と力拮抗しギチギチと音を鳴らすが相手は完全聖遺物、そう簡単にはパワー勝負でも負けはしない。拮抗していた力と力のバランスが崩れ、やがて押し返される。その刹那、相手がニヤリと笑った。
上空から放たれる針。地に足のついていないこの体勢からでは回避は不可能、となれば起こりうるこてゃただ一つ。直撃による大ダメージ。いくらギアのフィールドがあってもこんな無防備で直撃を受けたらただではすまない。
眼を閉じる響。が、直後に包まれた温かい感覚に目を開くとそこには青い瞳のクウガが。言葉を発するために口を開こうとしたその時、その身体が苦痛を耐えるかのように少しのけぞる。
「ユウ兄・・・・?」
『・・・・、大丈夫?怪我とかない?』
「う、うん・・・・それよりなに今の音?なんか、ブスリって・・・・」
背中に手をまわす。なにか、突起に触れた感覚がありそれから彼が今耐えているであろう苦痛の意味を知る。
「まさかユウ兄、ノイズの攻撃を・・・・!?」
『大丈夫。これくらいなら、まだ・・・・、!』
そして何かをまた感知したように雄樹が飛び出す。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ