EPISODE6 疾走
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、なんとかして彼女を約束の時間までに送り届けたい。その一信で雄樹は街を駆け抜ける。モニタが示す位置付近にさいかかったのを確認すると減速し、地下鉄入口へとそのまま侵入する。階段を下っていくと、そこにはノイズの群れが。
響が跳び、歌いながら拳を繰り出す。ノイズを灰へと変え、次の標的へと攻撃を繰り出す。雄樹もビートチェイサーに跨ったまま車体を起こし、ウィリー走行でノイズを蹴散らす。手首のハンドリングから出るエネルギーを得てビートチェイサーはクウガのアームドギアといっても過言ではない状態へとなっている。そのためノイズを攻撃しても当たるし灰化もしない。
「も〜、今日は朝から楽しみにしてたの、に!」
愚痴をもらしながノイズを殴る。なんとも器用なことをすると苦笑いする。
「時間までユウ兄と遊んで!夜は未来と流星群見るの!それを・・・・邪魔するなあああああああああああああああ!!!!」
叫びとともに思いっきり殴りつける。吹っ飛んだノイズが周囲を巻き込んで灰になり、残った者は恐れをなして逃げていく。結構なスピードだ。
「ユウ兄、行って!」
『え、でも時間・・・・』
「いいから行って!」
『は、はい!』
何故だか気押されして響を乗せて走り出す。反応を見ると地上へとむかっているようだ。ルートを変更して下水へと入り、街の郊外へと進んでいる。このまま行けば人気のない道路へと出るが・・・・
(それでも追いかけるんだろうな〜・・・・)
内心で苦笑してノイズを追いかける。地上に出た頃にはもうすっかり陽も暮れていてライトをつける。夕闇の中を走り続けると、そのさきにいくつものライトがあることに気づく。回転する赤いライトの特殊ボディの車は二課のものだ。数台の車のライトの中に浮かぶシルエットは天羽々斬を纏った風鳴 翼の姿。
直後、翼が大刀を握り、跳んで斬撃を一閃。巨大な刃の一振りはノイズの群れを一瞬にして全てを灰へと変えた。無駄のない太刀筋はまさに防人と言うのにふさわしいものがある。
ビートチェイサーを停車させて響が降りる。翼へと歩み寄ると、
「翼さん・・・・私、頑張ってもっと強くなります!今はまだダメダメかもしれませんけど・・・・でも、必ず強くなってみせます。“奏さんの代わりに翼さんと一緒に戦えるように”!」
まっすぐな目。まっすぐな言葉。なんの曇りのない言葉と想いを受けて、翼は緒川を通じて雄樹が言っていた言葉を思い出す。
――――言いたいこと、思っていることは言わなきゃずっと伝わらない。だから言葉ってあるんだと思う。ただ喋るだけじゃなくて、そこに想いを乗せて伝えるから言葉ってすごいんだ。
ああ・・・・そういうことか。本当に凄いものだ。言葉とい
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