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戦姫絶唱シンフォギア/K
EPISODE3 変身
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できなくなっちまうんだよなぁ・・・・


奏が言っていたことを思い出す。これがそうなのかと思いつつ、翼は逃げるように顔をそむけた。


「…それに、翼ちゃんの戦ってるとこはかっこよくて好きだけどさ。やっぱり歌ってる方が俺は好きだよ。翼ちゃんの歌でたっくさん元気もらってるし、俺の友達も君の歌でいっぱい元気づけられてるからさ、だから――――」

「戦うのをやめろと・・・・?ふざけないでもらえますか。私はこの身を剣とし、眼前の災悪を振り払う者、そう決めたのです」


意志は固い。覆すことはできない。わかっていたこととはいえ、それでも本音は変わらないし変えたくないのが雄樹の意志。目の前の少女が、あんなに歌うことが好きだった子が、今命の危険と隣り合わせで戦場に立っている。自らを剣とし、頑としてそれを覆すことはしない。

でも・・・・握った拳は、震えていた。


「・・・・そろそろいいですか。私、もう出番なので」


そう斬り捨てて楽屋を出ていく。雄樹のため息だけが、その場に解けた。

























〜PM 18:00 都内郊外 港〜


《翼さんと喧嘩した!?》


電話越しに緒川慎次の声が響く。驚愕の声に耳をキーンとさせつつ雄樹はその受け取りに語弊があるのでそれを正す。


「いや、喧嘩っていうか、ちょっと怒らせてしまいまして・・・・」

《なんて言ったんですか?》


予想がついている・・・・そんな感じの声色の緒川に苦笑いで返す。


「やっぱり俺も戦うって言ったら怒られちゃいました」


予想通り、とため息が返ってくる。翼の心中を誰よりも知る緒川としてはその雄樹の一言は禁句だと伝えていたはずなのだが、やっぱり思い通りにはいかないのが人生というもの。特にこの五代雄樹という男は人の思い通りになんて絶対にならない人物だったと緒川は再びため息。


《…とりあえず、また翼さんと話をしてみてください。無駄・・・・とは思いますが、一応謝るくらいは――――》


と、言いかけて静かな港に爆音が響いた。電話越しに緒川がびっくりしたように声をあげるのが聞こえて一応自分が無事であり、これから確かめに行ってみるということを伝える。


《なに言ってんですか!逃げてください、もしノイズだったら――――》


緒川の警告も聞かずに電話を切り、バイクを走らせた。




















〜同時刻 同所〜


こんなはずじゃなかった。夜の港を懸命に走り抜けながら手の中にある小さな命を守ろうと立花 響は思考する。どうすればこの状況から脱出でき
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