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戦姫絶唱シンフォギア/K
EPISODE2 戦士
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始めとするあらゆる存在を一度に殲滅し得る絶大な効果を発揮する。しかし装者への負荷も、生命に危険が及ぶほどに絶大。反動ダメージは装者の適合係数の高さに伴って軽減される。が、それでも命の危機に及ぶレベルであることには違いない。


天羽 奏、享年17。死体は無く、そのことから彼女がシンフォギアを纏っていた事実を知るものは絶唱を歌ったのだと知る。風鳴 翼の証言からもそのことは語られており、二課の面々はその事実に胸を痛めた。


〜一年後、PM14:00.都内外れの某所 天羽 奏墓石前〜


雨の降り生きる中、黒い墓石が立ち並ぶ中に青い傘が一つ不釣り合いにある。端正な顔立ちにかつての幼さはなく、どこか張りつめたような印象が窺える。彼女がここに来る時は自分への戒めのためか、彼女の命日だけだ。

墓石は驚くほどに綺麗に整えられてあり、花束も添えられている。このことから誰かが定期的にここにきているのがわかる。


「あ、翼ちゃんも来てたんだ」


振り向くと、雨合羽を着た五代雄樹の姿が。手には線香とライターが握られている。翼は一礼すると、


「五代さんも・・・・」


気まずい。言葉が出ない。どう話せばいいのか、わからない。あの時以来彼とはまともに話していない。もともと苦手だったということもあるかもしれないが、聞けば自分のことを心配して何度も訪ねてきてくれていたとか。

考えた末、でたのは、


「身体、大丈夫ですか?」


だった。今はこれしか思い浮かばない。


「うん。了子さんも、あれ以来あの姿になってないならそんなに気に掛けることもないだろうってさ。でも前よりなんか了子さんの見る目がなんだかもの凄くぎらぎらしてる気がするんだよね・・・・」


それは多分研究対象として見られてるからなのではと言いかけやめる。携帯のアラームが鳴ったことでこの場から立ち去る口実ができたことに心底安堵する。


「では、私は仕事がありますので」

「うん。たしか新しいシングルのイベントだっけ。いってらっしゃい」


――――なんで、笑顔でいられるの。どうしてそんなに平気でいられるの・・・・!


こみ上げてきた黒いものを唇をかんで抑えつつ、その場を逃げるように立ち去った。

 やっぱり、苦手だな。そんなことをぼやきながら。























〜PM16:00 某所 地下 認定特異災害対策機動部部二課〜


「赤?」


本部に戻った雄樹から話を聞きながら弦十郎が繰り返して呟く。



「俺が見た戦士は、赤い姿をしてたんです。でも変わった時は白だった・・・なんとかノイズは消せるみたいでしたけど
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