第15話 特攻上等!ご先祖様が遺した新たな力
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取っている。こんな事は今までなかった筈だ。しかし、今それが現実となっている。
「くそっ、何時までも休んでられっか! バンチョウ、番トラを呼べ! 合体するぞ!」
「応ッ!」
番とバンチョウの意見が一致し、二人の熱血ボルテージが上昇する。番の熱血ボルテージが50パーセントを超えた時、番トラは姿を現す。その番トラとバンチョウが互いに合体し、ダイバンチョウへと成り代わる。
「早く跳びまわれるからって調子に乗ってるんじゃねぇぞ! 地べたに叩き落してその羽毟り取ってやる!」
豪語し、上空へとジャンプする。ただのジャンプなので飛行の様に自由自在に飛び回ると言うことは出来ない。だが、とにかく拳を振り回せば当たるだろ。そんな安直な考えで突っ込んで行った番の策が通用する筈もなく。ダイバンチョウの振るった拳は空しく空を切るに留まるだけであった。
「醜い、余りにも醜い! 貴方の様な醜い輩は早々に退場なさい!」
バット星人の声が辺りに響き渡る。超高速で移動している為に声があちこちから聞こえているのだ。その瞬間。ダイバンチョウの全身にバット星人の蹴りが叩き込まれ、そのまま地べたに叩きつけられてしまった。
「ちっくしょう! 空を飛ぶ相手になるとダイバンチョウってのはこんなにも無力なのかよ!」
悔しさにダイバンチョウは拳を地面に叩き付けた。自分自身の無力さに腹が立ったのだ。何故、こうも空を飛び回る相手にダイバンチョウは脆いのか?
それが番には余りにも悔しかった。
「認めねぇ! この俺が、ダイバンチョウがあんな野郎なんざに負ける筈がねぇんだ!」
諦める事なく再度ダイバンチョウはジャンプした。だが、今度は空しく拳を振るってなど居なかった。今度飛びあがったのは攻撃が目的ではなかった。ダイバンチョウが目指したのはバット星人の攻撃に曝されている紅バンチョウだった。身動き一つとれない紅バンチョウを力づくでその場から動かし、大地へと引き戻した。
「た、助かったよ……番」
「良いって事よ。だが、空中戦でお前が敵わないなんてな」
弱弱しく礼を言う茜。彼女の操る紅バンチョウは既にあちこちがボロボロにされており、自慢の翼も傷だらけになっていた。これでは自由自在に飛び回ることなど出来はしないだろう。
「そろそろ興が冷めましたな。名残惜しいですが、お二方は揃ってこの舞台からご退場願いましょうか!」
「何っ!」
「砕け散りなさい! 私のこの音色で!」
バット星人の口から突然強烈な音波が発せられた。ビームでもなければミサイルでもない。純粋な音波攻撃だった。
口から放たれたその音波は空気を揺らし、辺りを震わせ、ロボット達の装甲に着実にダメージを与え続けてきた。
「な、何だぁこりゃぁ!」
「超音波!
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