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高校生エレクトローター
十七話 無人機車(モノレール)
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杏里先輩は昨日も聞いたようなセリフを言った。

「まだですよ、部活紹介もありますし。 でもそう言って入る気はサラサラないんですけどね…」

広翔は苦笑してそう言った。
悪気はないのだが、とてもすごい毒舌を吐いたような気がする。



『えーー 入りなよ〜 運動出来そうだし。 陸上とか?』

運動は好きだが、運動部に入る気はなかった広翔だった。
杏里は陸上部の中でも有名らしく、エースを取り合っていると聞いて知っている。



「杏里さんは陸上部に委員会ですか、なんだか大変ですね。」

広翔は少し賢まってそう言った。



『ああー 確かに大変だけど、いろいろと楽しいよ?』

杏里は目線をそらしてちょっと恥ずかしそうにそう言った。
ー「楽しいよ」か…何処が楽しいのだろう?



だが杏里の表情には《プラス思考》という因縁が見えた。
大変??楽しい、対の関係になっているのだが、彼女には捻じ曲がって考えてしまうらしい。



「そうですか。 そう考える女性は素敵ですね。」

景色が速く流れていく車窓からみえるモノレールの中。




『そうかなー? やり甲斐があるんだよ、きっと。』


「ところで、杏里先輩。 部活(クラブ)紹介期間っていつ頃からでしたっけ?」


『ああー 確か再来週ぐらいだったから… 4月の20日辺りからだったと思うよ。』


「そうですか。じゃあ、暇があったら陸上部の方にも行ってもますね。」


行って見るだけ、入る気は全くと言っていいほど無い。
スポーツや動くことは嫌いでは無いけど、面倒くさい。

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