マクロスF
0668話
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「どうした? 何か気になったのか?」
俺が頭を悩ませているのに気が付いたのか、オズマがそう尋ねてくる。とは言ってもそれは俺を心配しての問い掛けでは無く、こちらの考えを探って情報を引き出そうとする為の問い掛けだろう。それ故に答える訳にもいかず、無言で首を横に振る。
そんな俺の様子に鼻を鳴らして黙り込むオズマ。相変わらず銃口を俺へと向けたままだが、特にそれ以上は何を言うでもなく部屋は静寂に包まれ、お互いに何をするでもなく身動きも殆どしないままで時を過ごす。
そのまま約5分程が過ぎ……俺から見えない位置にあるだろうこの部屋の扉が開く音がする。
「失礼するよ」
そう言って姿を現したのは、鼻の頭に傷の付いている初老の男。先程の映像でオズマと話していた人物だった。
どうやら、やはりこの男がこの場の最高責任者であるのは間違い無いらしい。
「初めまして、アクセル・アルマー君。私はこのマクロス・クォーターの艦長を務めているジェフリー・ワイルダーだ」
渋い声でそう言いながらオズマの隣に座りつつも、俺に向けられている視線には当然鋭い光が宿っている。いやまぁ、あの映像を見たんなら無理も無いが。
「それで、直接私にそちらの事情を説明したいという事だったが?」
「ああ。この場の最高責任者だろうあんたに、な」
「……良かろう。では、聞かせて貰えるかな?」
ジェフリーの言葉に頷き、口を開く。
さあ、俺の半身とも言えるニーズヘッグが無く、更には宇宙空間である以上ゲートシステムも使えないこの世界で俺が過ごす為の交渉を始めよう。
特にこのマクロス世界では得られる技術も多いと考えれば、PMCであるS.M.Sと友好的な関係を築くのに越した事は無いのだから。
「俺はこの世界の人間じゃない。異世界の人間だ」
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