マクロスF
0668話
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絡が来たのだろう。ヘッドセットを押さえたオズマが盛大に眉を顰める。
「ったく、艦長も人が良いぜ。こんな不審人物の言葉をほいほい聞くんだからな」
なるほど。艦長……ね。となると、マクロス7で新統合軍から派遣されていたマックスのように、戦闘担当部署の艦長って感じなんだろうな。
そんな風に考えていると、オズマは不機嫌そうな表情を浮かべつつも俺のベッドの隣にある椅子へと腰を下ろす。……ただし、当然俺からは視線を離さないままだが。
「いいか、これからお前の希望通りに艦長がこの部屋に来る。だが、決して妙な真似をするなよ。何かしようとしたら、すぐにお前の脳天に風穴を開けるからな」
「分かっている。こっちもまだ良く事情を理解している訳じゃないんだ。迂闊な真似はしないよ」
「それは事情が分かったら迂闊な真似をすると聞こえるが?」
「さて、どうだろうな。それはそっちの態度次第……とだけ言っておこうか」
「ふんっ、もしお前が何かしようとしても行動に起こす前にさっきも言ったように脳天に風穴を開けてやるよ」
鼻で笑いつつも、俺から視線を外さないところを見る限り、やはりそれなりに高度な訓練を受けているんだろうな。椅子に座りつつ、何かあったらすぐに行動に移せるような体勢だし。
そんな様子をみながら、ふと気になっていた事を尋ねる。
「そう言えば、さっきS.M.Sとか何とか言っていたが、何だ? 特殊部隊の名前か?」
例えば俺の知ってる限りだと、マクロス7でエメラルドフォースとか、ダイヤモンドフォースとかその辺なんだが……だが、そんな俺の疑問とは裏腹に、戻って来たのはこいつ正気か? ともいえるような視線だった。
「何を言ってるんだ、お前。S.M.Sって言ったら民間軍事プロバイダー、いわゆるPMCの大手だろ。それを知らないのか? 余程の世間知らずだな」
民間軍事プロバイダー? それは要するに民間軍事会社。ぶっちゃけると傭兵だ。
だが、マクロスの世界にそんな設定があったか? 少なくてもこれもマクロス7の時には存在しなかったと思うが……いや、待てよ?
「なぁ、今年って何年だ?」
「は? お前、今度は何を……まさかフォールド断層でタイプスリップしたとか言うんじゃないんだろうな?」
呆れた様な表情を浮かべているオズマだが、やがて溜息を吐きながら呟く。
「2059年だよ」
「……なるほど」
決まりだ。マクロス7の年代が確か2040年代だった筈だから、プロトデビルンとの騒ぎから10〜20年近くが経っている事になる。
そうなると、やはり予想通りにこの世界は俺の知らないマクロスの新作の世界なのだろう。ネギま世界とは違って何も分からない状態ではないだけマシだろうが、それでも色々な意味で拙いのは事実だ。
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