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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos29ザンクト・オルフェン〜Heiligtum eines Belkan Ritter〜
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た。そして私たちを一流ホテルのような豪華さのあるエントランスホールで出迎えてくれたのは、「お帰りなさいませ、イリスお嬢様。いらっしゃいませ、ご友人方」メイドさん10人。横一列に並んで私たちにお辞儀した。

「ただいま、プリアムス、みんな。父様と母様・・・は、まだ仕事中か」

「はい。旦那様は司祭、奥様は枢機卿でいらっしゃいますから」

さっき門のモニターに映ったメイドさん――プリアムスさんがそう応じた。と、その時、「イリス!」シャルちゃんの名前を呼ぶ声がした。エントランスホールの奥にあるY字階段の右側にある扉から1人の男の人(お兄ちゃんと同い年くらい)が居て、シャルちゃんに手を振っていた。その男の人の奥から「コラ、ロッサ」女の人の声でそう窘めるのが聞こえた。

「おお! ヴェロッサ、それにこの声は・・・カリム!」

シャルちゃんが満面の笑みを浮かべる。男の人――ヴェロッサさんと、扉の奥から現れた綺麗な女の人――カリムさん(忍さんと同い年くらい?)が「お邪魔しています」ってシャルちゃんにお辞儀した。

「うん、いらっしゃい。あ、みんなに紹介するよ。ヴェロッサ・アコースとカリム・グラシア。カリムはわたしと同じように聖王教会と管理局を兼任していて、階級は一等陸佐。ヴェロッサは本局・査察課に入ったばかりの査察官。んで、2人とも古代ベルカ式の使い手だよ。みんなの先輩ってことだね♪」

私たちの側までやって来たヴェロッサさんとカリムさんを紹介してくれたシャルちゃん。

「よろしくぅ〜。ヴェロッサ・アコースだよ」

「カリム・グラシアです。よろしくお願いしますね」

「ファミリーネームが違うけど、2人は姉弟でね。カリムがお姉ちゃんで、ヴェロッサが弟ね」

私たちに笑顔を振りまいて、そして可愛がるようにシャルちゃんの頭を撫でるヴェロッサさんと、優雅に一礼するカリムさん。シャルちゃんは続けて「で、2人にも、そしてみんなにも紹介するよ。わたしの友達♪」2人やメイドさん達に私たちを紹介してくれた。私たちも自己紹介していく中、ルシル君とシグナムさん達が名乗ったところで「え?」カリムさんが信じられないことを聞いたって風に驚いた。

「初めてお目にかかった時からもしやと思いましたが・・・ルシリオン君、あなたは魔神オーディン・セインテスト・フォン・シュゼルヴァロードの関係者では? それにリインフォースさん達は・・・グラオベン・オルデンの・・・」

「ああ。元グラオベン・オルデンで、今は八神の騎士パラディース・ヴェヒターだ」

シグナムさんがそう答えたら、カリムさんが「やはり、そうでしたか」って目を爛々と輝かせ始めた。そしてヴェロッサさんは「あなた達があの有名な・・・!」って驚きを見せた。

「古代ベルカ史にあるイリュリア戦争時、
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