魔人‐ファウスト‐part1/災いを呼ぶ少女
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簡単じゃないのよ?精霊の機嫌を損ねたら命だって危ないもの。それに再入荷も難しいってことだけど、これは最近精霊との連絡がつかなくなったからなのよ。行ったところで手に入れられるかどうかも…」
「よし、手だてがあるなら今すぐ行くぞ!」
残った材料の出所が分かった途端、サイトはすぐに出発すると言いだした。それを聞いたモンモランシーはちょっとする。
「今から!?今学校じゃアンリエッタ様のご来訪の準備をしてるのよ!?もしそっちをほったらかして私的なことにかまけてたら…」
「掃除っつっても、まる一日中やるわけじゃないだろ?それにここからラグドリアン湖って、結構遠いかもしれないだろ」
「で、でも…」
「じゃあ臭い飯を食いたいのかな〜?確かここに来る途中でコルベール先生って人を見かけたな〜」
ここで再びサイトが、邪悪な笑みを見せびらかしてモンモランシーに言う。…というか立派な脅迫である。これがウルトラマンと同化している男の姿らしき姿なのか疑問だ。
「い、行くわよ!行けばいいでしょ!!」
それを聞いてにへへ…と再び笑うサイトに、モンモランシーは悔しそうに歯噛みするしかない。
「ふむ、まあ確かに、あの状態のルイズを見て、他の生徒たちはかなり怪しんでいたからね。僕も早いうちに手を打った方がいいと思うぞ」
「しょうがないわね…もう…」
ここからラグドリアン湖は遠い。それもガリアの国境沿いにあるという。それに水の精霊は彼女の実家モンモランシ家が密接にかかわっていた身。それについての気苦労も人一倍知っているだろうから、モンモランシーとしては正直行きたくない。だがサイトに弱みを握られている身だ。バレてしまったら間違いなく貴族の地位から追い落とされてしまう。モンモランシーに与えられた選択はただ一つ、快諾することだけである。
「でも、行くにしても、今日はアンリエッタ様をお出迎えする準備が…」
「いや、アンリエッタ姫殿下の出迎えの準備で今日の授業は全部休校になったと言っても、丸一日中全員が当たるわけではない。僕たちが学院から抜けたくらいではばれないさ」
アンリエッタ姫ねえ…サイトはどんな人だろうかと想像してみる。やはりこのファンタジックな世界観にして、ギーシュたちもなかなか気にしている存在であることから、民たちから人気のある存在なのだろうか。そして同時に、すごい綺麗な美人さんなのか?って何を考えているんだ俺は!!今はルイズのことが優先だろう!煩悩に駆られかけたサイトは自分の両頬をバシバシと叩く。
「よし、じゃあラグドリアン湖ってとこに向かって出発だ!」
気が付けば夕日が沈み始めた時刻。モンモランシー曰くこの時間帯でしか水の精霊は姿を見せないと言うので、ちょうどよかった。
サイトたちはラグドリアン湖へたどり着いた。ルイズも一緒に連れて行
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