暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
魔人‐ファウスト‐part1/災いを呼ぶ少女
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とを…なんといじらしいんだ!」
「ふん、別にあなたじゃなくてもいいのよ。付き合ってあげてるのもただの暇つぶし。でも、ただ私は浮気がされるのが嫌なだけ」
 ギーシュの視線から目を背けて頬を染め、高慢なセリフを言って見せてはいるが、内に秘めた感情を全く持って隠しきれていない。
「浮気なんて…僕は君のための永久の奉仕者なんだよ」
 ギーシュはサイトと、サイトにデレデレとした笑みを浮かべたままべったりとくっつくルイズの前だと言うのにモンモランシーを抱き寄せ、彼女の唇に口づけしようとする。モンモランシーもまんざらでもなく目を閉ざそうとしたが、サイトが二人の間に割って入った。
「仲がいいのは結構だけどさ、後にしてくれ」
「君は野暮だな」
 やれやれとギーシュはため息を漏らす。
「とにかくモンモン。早くルイズを元に戻してくれ」
「モンモランシーよ!それと薬の効果だけど、そのうち治るわよ」
「そのうちっていつだよ?」
 目を細めるサイトにモンモランシーは首を傾げながら答える。
「個人差があるから…そうねえ…一日だけかもしれないし、一か月か一年後か…」
「ちょっと待て。それって、下手をしたら最悪一生このままってことか?」
 それを聞くと、さすがにギーシュも青くなってしまった。さすがにここまで一途すぎる愛は危険な意味でたまらないらしい。
「で、でもよかったじゃない。この子あなたに対して結構暴力的だったのに、大人しくなってくれたんだし」
 確かに怒りんぼじゃなくなったのはいいことかもしれないが、これはこれで冗談じゃない。これだけべったりしてくるのだ。ほんの少しでも離そうとすると四六時中ずっと一緒じゃないとダメみたいなことを言ってくる。
「良いわけあるか」
 サイトは好かれること自体決して嫌いではない。でも、薬とかそんな形での愛を望むほど寂しい思いをした覚えはない。リア充を羨む気持ちがないわけではないが…。
「解除薬って奴、あんだろ?作れよ」
「つ、作ろうにも今すぐは無理よ!お金がないんだもの!」
「なんで?お前ら貴族って金持ちじゃないのか?」
 なのに金がない?サイトは信じられないと叫ぶが、ギーシュとモンモランシーは互いに顔を見合わせた。
「貴族と言っても、私たち学生の身分よ。自分で持てるお金が限られるわ」
「領地でもお金を持っているのは実家の父上たちだしな。
いいかサイト、貴族には二種類存在するんだ。一つはお金に縁のない貴族と、お金と仲良しの貴族だ。例えばモンモランシーの実家『モンモランシ家』は干拓に失敗して領地の経営が苦しくなっている」
「そしてギーシュの実家のグラモン家は出征の際に見栄を張りすぎてせっかくのお金を無駄遣いして使い放してしまったり…」
「貴族としての名誉を守るのはこれでも大変なのさ。平民の君にはわからないだ
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