暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
魔人‐ファウスト‐part1/災いを呼ぶ少女
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褒めの言葉をありがとさん。じゃあ、お礼に…くれてやるよ!」
 女は、懐から黒い爆弾を出すと、それをサイトたちやシュウに向かって投げつける。考えている暇はない。シュウはブラストショットを取り出して一発撃ち、その爆弾は地面に着弾する前に波動弾を受けて暴発、相殺された。それからも少女は爆弾を投げ続けるが、それらすべてが、シュウのブラストショットによって爆発する前に破壊された。
 すげえ…なんだあの銃。サイトはシュウの持つ銃の威力に驚く。それがギーシュたちも同じだが、ルイズは恐怖でサイトにしがみついたままで、まともに直視してもいない。
「サイト〜!!」
 怯えながらサイトにしがみつくルイズに、サイトは目くじらを立てる。
「これじゃあデルフに触れないだろ!危ないから離れろよ!」
「やだやだ!!怖いんだもん!」
 上目づかいで甘えると事はかわいいとは思うし、怖いのはわかるが…サイトとゼロは同時に思っていた。正直言うと、『かなり邪魔』になっている。それに緊急事態における最適手段=変身だってロクにできない。余計に元に戻してあげなくてはならないと思うようになった。
二人がじゃれている間も、爆弾を投げつけてきたローブの少女。彼女に対し、シュウも爆弾をブラストショットで撃ち落としていき、その爆発に紛れるように少女の足元に向けて一発それを発射した。
 着弾と同時に少女の足元の地面が、地雷を起爆させたような爆発を起こして少女を包み込む。直接は狙っていないため、怪我程度で済ませたはず。後は拘束して襲ってきた理由でも問いただすとするか、とシュウは決めていたが、その爆発が晴れようとしたところで、砂煙の中から一発の爆弾…否、エネルギー弾が襲い掛かってきた。
 後ろにはサイトたちもいる。シュウはエボルトラスターを出してそれを前に突き出すと、エボルトラスターが光エネルギーの盾を作り出し、襲ってきた光弾を防いだ。
(爆弾じゃない。それに、今のエネルギー弾は…)
 やることは一緒とはいえ、攻撃手段そのものを変えてきた。それだけでやや違和感めいたものがあったが、ローブの少女との間に立ち込める砂煙の向こうより、紫に染まった闇のエネルギーの奔流が一瞬だけ煌めいた。
「…くっくっく…」
 不気味な笑い声と共に、煙の中から……異形の存在が姿を見せた。
「な…!!」
 サイトは絶句した。少女が変身した、その異形の存在の異様な姿に。
「お前は…!!!」
 シュウもその姿に声を漏らす。死人のような漆黒の瞳と胸の真ん中に埋め込まれた黒いクリスタル、道化のような黒と赤の配色。中性的な体つきに、そして額から斜めに伸びる二本の細長い角。シュウは画像と映像のみだが、フォートレスフリーダムのデータベースで見たことがあった。


「ファウスト…」


死人のような不気味な笑い声で、
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