魔人‐ファウスト‐part1/災いを呼ぶ少女
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、デカい怪物が息を潜めているのが見える。何者かが水の精霊を殺すために放ったままの奴が放置され、それを水の精霊が閉じ込めるのに必死で退治には至らないまま長い期間が経っているようだ」
「な、なんでそんなことがわかるんだい?」
自分たちの話を聞いていたわけでもないのに水の精霊のことを以前から知ってるような口ぶりで、ロビンが見つけたと言う湖底の怪物のことも知ってる。何者なのかを尋ねずにはいられない。
「とにかくここから退け。水の精霊もいつ限界を起こすかわからない以上、ここにいるのは危険だ」
「でも…!」
ルイズのことがある。ギーシュと、事の発端であるとはいえモンモランシーも巻き込み、ここまで来て元に戻さないまま逃げるわけにはいかないのだ。それに、サイトはシュウからたくさんのことを聞きたいと強く想っていた。お前は何者なのかとか、どうしてウルトラマンになれるのかとか、もう腐るほどと言える。
「待てって。おめえさんこそ一体…」
デルフがいきなり逃げろと言われても納得しかねると抗議し、彼に近づいたその時だった。瞬間、ドン!!の音と共に、彼らの足元近くの地面が爆発した。
「!?」「うわ!!」「きゃあ!!」
いや、正確には何者かが彼らの足元に攻撃してきたのだ。すると、次々とサイトたちに向かってどこからか謎の黒い物体が次々と飛び出してくる。
「ルイズ!」「モンモランシー!」
「「きゃああ!!」」
サイトとギーシュが、それぞれ女性陣を引っ張って散り、襲いくる飛び道具から逃げる。
これは、爆弾!?シュウも地面の上を転がり砂まみれになりながらも避けていく。避けると同時に彼の建っていた場所には、投げつけられた爆弾が降りかかり、爆発していく。爆弾が止んだのか、シュウは顔を上げると、彼の浮かべる顔にしては珍しく、驚愕の表情を浮かべた。
あれは、女、か?
顔を完全に覆い尽くすほどの黒いローブに身を包んだ、同じかほんの少しだけ下の年齢に見受けられる女がそこに立っていた。
「…誰だ?」
シュウが女に問う。サイトたちもまた、その姿を確認する。意外な姿の襲撃者に目を丸くした。
「女…?」
それも、あまり年上って感じの雰囲気じゃない。年齢は近しく見受けられるが…いったい誰なんだ?どうして俺たちを襲ってきたんだ?
「サイト、あの女の子がいいの?」
「違うわ!状況からしてそんな雰囲気じゃないだろ!!」
ジトッと、こんな時でも嫉妬するルイズにサイトは焦る。
「これは、なかなか麗しそうな少女だ。できればそのローブに隠れた可憐な花さえも恥じらう顔を拝見したいところだね」
「真面目な顔して何襲ってきた奴を異性として見てんの!」
ギーシュらしい感想だが、その言い方には呆れるものだ。ブレないギーシュに対してモンモランシーがツッコミを入れた。
「お
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