魔人‐ファウスト‐part1/災いを呼ぶ少女
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エストウッド村からこの氾濫を起こした湖へとやってきた。テファたちには、前にテファを浚った盗賊のような悪党が村の周囲にいないか探索すると言っていた。
しかし、湖に着くと…。
「あれ?お前…」「む…?」
自分と同じ黒髪の少年、他に貴族と見受けられるウェーブのかかった桃色の髪の少女、あまりファッションセンスがよろしく見えないキザな少年と金髪ロール髪にそばかすの少女の三人組がそこにいたのだった。
(俺と同じ黒い髪、それにあの服装は…)
青と白のパーカーにジーンズ、そしてスニーカー。ハルケギニアの服装ではない服のワンセットを、偶然にも鉢合わせしたその少年が来ていると言う事実にシュウは怪しんだ。
もしや、こいつも自分と同じ地球人なのか?
「まあ!素敵な人!」
モンモランシーもシュウに気づくと、そのギーシュにも匹敵する上にクールで端正な容姿を見てうっとりと見とれてしまった。そんな彼女の様子に過敏に反応したギーシュは焦る。
「あ、あの…モンモランシー?」
「あら、あんたまだいたの?」
「そ、そんな…」
モンモランシーは話しかけたギーシュに対して冷たい視線を浴びせ、対するギーシュは冷たい目と言葉で返されて涙目になってしまう。ルイズはシュウを不審人物と見なしたのか、不安に思ってサイトの後ろに隠れた。まるで幼子のようにも見える。
「ねえ、サイト。この人あなたの知り合い?」
「え?」
いきなり話を振られて戸惑うサイトは目を丸くする。目線が熱っぽくなっている辺り、かなり来ている。
「だって、あなたこの人のこと知ってるみたいじゃない。彼の格好もあなたのと似ているし」
「い、いや…知ってるって訳じゃないんだ。ただちょっと見たことがあるだけで…」
まだ何度か姿を見たことがあるくらいだ。その内の中でも、人間の姿で見たのはただ一度きり。でも、サイトの…そしてゼロの記憶にも彼の姿は色濃く残っていた。この世界で自分たち以外で現れたウルトラマン、それも変身している人間はおそらく地球人。気にならないわけがない。一体何者なのか、どうしてウルトラマンに変身できるのか、なぜあの時フーケを助けたのか、とにかく話が尽きそうにない。
なんだ…とちょっぴりがっかりしたモンモランシーだが、そのがっかり具合で冷静さを取り戻したことでふと疑問が浮かぶ。どうしてこんな場所に彼が来たのか、ということに。
「おめえさん、ここで何をしてるのさ?」
鞘から顔を出してきたデルフがシュウに尋ねるが、逆にシュウも喋る剣という奇妙な存在に戸惑いを覚えつつも、問い返すついでに警告する。
(剣が喋るとはな…)「お前たちこそ何をしている?ここは危険だ。早く逃げた方がいい」
「やっぱり、この湖に何かいるのか?」
サイトが尋ねると、シュウは「ああ」と頷いた。
「湖の中に
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