第二章
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た。弥左衛門も結構な歳だから彼の若い頃を知っている者もあまり多くはないのである。店に出入りする客は誰も案外若かったのだ。
「その名前を襲名させたんだよ」
「自分の若い頃の名前をか」
「ああ、そうだよ」
このことが強く確認されるのだった。
「つまりな。親父さんはあの弥助さんをな」
「かなり見込んで気に入ってるってことか」
「その通りさ」
こう答えが出されたのだった。そして弥助はお里とその仲がかなりよかった。店の者達も客達もやがて彼等が式を挙げ店を継ぐのではと思っていた。
そしてここで。こうも言われるのだった。
「もっともなあ」
「あいつさえまともだったらな」
「全くだよ」
それまではにこやかな話だったがそれが止まってしまったのだ。
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