第3章
月光校庭のエクスカリバー
第70話 その間に…
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がり、それぞれの手に聖剣を二本作り出す。
「フッ、精々怖がっていろ。その間に退散させてもらう」
「フフフ、させませんよ」
『グゴガァァァァァッ!!!!!!』
「シシシ♪」
「……チッ…」
「……クッ…」
「どうしたどうした♪ほら、もっと頑張れよ♪シシ♪」
クロト・シャルガが木の枝に乗って、見下ろしながら非常に楽しそうに言う。
「……クソ!コイツ、遊んでやがる!…」
ライ君は彼に付けられた傷を押さえながら毒づく。
ライ君の言う通り、彼はこの戦闘を遊んで楽しんでいる節がある。
まるで、ゲームの様に…。
さっきの聖剣の能力を使っての攻撃だって、確実にライ君を仕留められたはずなのに、彼はわざと死なない様に攻撃していたし、聖剣の能力もほとんど使っていない。
彼曰く「それじゃ面白くないからな♪こう言うのは制限を付けてやった方が良いんだよ♪」らしい。
「シシシ♪んじゃ、そろそろ行くぜ♪」
そう言うなり、彼の姿が消え始めた。
「ッ!」
透明の聖剣(エクスカリバー・トランスペアレンシー)の能力による透明化…。
ライ君もこの力による奇襲で傷を負わされた。
「シシシ♪ハンディキャップで喋っておいてやるよ♪さて、俺は何処にいるでしょう?シシシシシ♪」
このままじゃ埒が明かない… 。
「……ライ君…」
「……分かってる…」
私はライ君と目配せした後、手に持つ刀を下ろして静かに目を閉じる。
「シシシシシ♪」
私は彼の笑い声に耳を貸さず、ただ静かにその場に立つ。
ドスッ!
「ッ!?」
私の肩を透明化した彼の槍が貫く。
でも私は貫かれると同時に肩の痛みに耐えながら空いている方の手で槍を掴む。
「ゲゲッ!?」
私はすかさず、手に持つ刀を振るう。
ガキィン!
「っぶね!!」
刀が何かで防がれる。
おそらく、彼の持つ聖剣だろう。
「んで次はアイツの銃撃ってか!」
「……そうとも限らねえぜ…」
「ッ!!」
「……吹っ飛べ!!…」
ドガッ!
「グヘッ!?」
ライ君が私を跳び越し、彼に強烈な蹴りを浴びせた。
「……いっつ〜…テメェ…腹に風穴空いた状態でよくそんだけ動け…る…な…」
ライ君を見た彼は徐々に言葉を失っっていった。
「……テメェ……何で傷がねえんだよ!?…」
そう、彼の言う通り、ライ君のお腹にあった傷は跡形も無くなっていた。
「つか、テメェも傷が塞がり掛けてんじゃねえか!?」
私の肩の傷も徐々に塞がり始めていた。
「……回復系の神器(セイクリッド・ギア)使いって訳かよ…」
「……あいにく、俺もユウナも神器(セイクリッド・ギア)を持っちゃいねえよ」
「んじゃ、なん…ッ!……テメェら、その目…」
どうやら彼は気付いた様だ…。
私とライ君の瞳の色がさっきまでの色から赤く染まっているこ
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