これがオレの雷だ!!
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たものに切り替える。
「今考えている通りで大体あっているさ。お前を殺すように頼まれ、私自身のメリットがあり、それを為すための手札もある。ならば悪魔として手を出さないでどうする」
「そうか。ならばこちらも本気で相手をさせてもらおう」
「出来るのか?先ほどまででかなりの魔力を消費したと言うのに。そして、これが私の切り札だ!!」
アウル・ダンタリオンがそう叫ぶと同時に二人がフードを脱ぐ。フードの下から現れたのは白い髪の男性と黒い髪の女性だった。だが、注目する部分はそこではない。頭から生えているネコ科の耳と尻尾、そして女性の方の顔が黒歌たちに似ているということだ。
「「お父さん、お母さん!!」」
その顔を見て二人が飛び出す。だが、黒歌たちの両親は表情一つ変えずにその爪で黒歌たちを裂こうとする。
「ちぃ!!」
マントだけでは間に合わないと判断して四人の間に飛び込んで父親の爪をマントで防ぎ、母親の腕を掴んで止める。そしてマントで黒歌たちの両親を弾き飛ばす。それでも空中で体勢を整えてアウル・ダンタリオンの近くに着地する。オレはそれを見ながら二人を抱えてアウル・ダンタリオン達から距離をとる。
「「お父さん、お母さん、ゼオンお兄ちゃん!?」」
「アウル・ダンタリオン、貴様、ネクロマンサーか!!悪趣味にも程があるぞ!!」
母親の腕を掴んだとき、体温を感じれなかった。それに、黒歌の話では家があったところには何も残ってなかったと言っていたことから死霊術で死体を操っているのだと判断する。
「残念。さすがに私も忌み嫌われる死霊術を覚えようとは思わないさ。私は人形使い、ドールマスターさ。まあ、見ての通り特別な人形を使っているけどね」
「ちっ、先ほどまで居たメンバーのほとんどもその特別製の人形を使っていたのか」
「ご名答」
「その特別製の人形を使って何も感じないのか」
「普通の人形よりも便利だ。プログラムを組めば生前の技も簡単に使えるようになるからね。それにエコだろう」
「そうか」
オレたちの会話で両親がどうなったのかを理解した黒歌は涙を流し、白音は両親に切り裂かれそうになったことに怯えて震えている。オレは二人を降ろして、その頭を撫でてやる。
「待っていろ。お兄ちゃんがお父さん達を解放してやる」
「ゼオン、ひっく、お兄ちゃん、お父さん達はもう」
黒歌が最後の確認に尋ねてきた。
「死んでいる。その上であいつのおもちゃにされている。だから、これ以上おもちゃにはさせん。オレに出来るのはそれだけだ」
死んでから長い時間が経ってしまっている以上、悪魔の駒でももう転生は出来ない。オレに出来ることは弔ってやるだけだ。
「ゼオンお兄ちゃん、お父さん達を、楽にしてあ
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