第十三話 向日葵の紹介その十一
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「そうなるわね」
「そうなのね」
「それでだけれど」
「菫ちゃんお昼何食うのかな」
「お弁当よ」
それだとだ、菫は薊の問いに微笑んで答えた。
「お母さんが作ってくれたね」
「それか」
「そう、お母さん毎日作ってるの」
「それはまたいいお母さんだな」
「修行の時は厳しいけれどね」
菫は笑って薊にこのことも言った。
「それでもいいお母さんよ。お父さんもね」
「いいおふくろさんと親父さんか」
「そうなのよ。血はつながってないけれどね」
「おいおい、自分で言うのかよ」
「だって本当のことだから」
極めてざっくばらんに、竹を割った様に言った菫だった。
「隠すこともないでしょ」
「まああたしもそうだけれどな」
「あっ、薊さんよね」
「あたしのことは聞いてるかな」
「噂だけれどね。横須賀から来たのよね」
「そうだよ」
その通りだとだ、薊も答える。
「ついでに言うとあっちの孤児院にいたんだよ」
「今は寮生よね」
「そっちでも楽しくやってるよ」
「そうよね。私も本当の両親わかrないしね」
「つまり養子さんなんだな」
「向日葵さんと同じよ」
今度は向日葵に顔を向けて言ったのだった。
「まあ私は跡継ぎでもあるけれどね」
「お茶とかお花のだよな」
「あと日舞もね」
こちらもだというのだ。
「そういうの全部継ぐことになってるのよ」
「自分でそこもわかってるんだな」
「一応ね。とにかくね」
「ああ、色々と話したいと思っていてな」
「じゃあ屋上行く?」
菫から薊達に提案した。
「向日葵さんの頼みだしね」
「皆いい娘達だからね」
向日葵もにこりとして菫に述べる。
「桜ちゃんもいるわよ」
「あっ、あの娘もなの」
「そう、いるから」
「じゃあ余計に安心出来るわね」
「そうでしょ、それじゃあね」
「屋上でね」
話をしようと決めた、そしてだった。
三人は自分達がいる普通科の二年生の校舎の屋上に向かった。薊が携帯で他のメンバーを呼んだこうしてだった。
一同、裕香も入れた六人は菫と向かい合った。そのうえでそれぞれの食べるものを前にして話すのだった。
その中でだ、まずは向日葵が口を開いた。向日葵が自分の膝の上に置いているのは彼女の母が作ってくれた和風弁当だ。鮭の切り身が目立っている。
「それじゃあ色々とね」
「私によね」
「うん、お話したいこととかあってね」
「何かしら」
「ううんと、最近おかしなこととかないかな」
こう菫に尋ねるのだった。
「日常が変わったとか」
「彼氏が出来たとか」
微笑んで自分から言った向日葵だった。
「乗っているバイクを換えたとか」
「ハーレーよね、菫ちゃんのバイクは」
「貰いものよ」
ハーレーについてだ、菫は謙遜
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