第一章
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うみたいだな」
また彼等の中で話をする。やはり知らない話だった。
「それがあんたか」
「鮫っていうのか」
「わしの他にも大きな魚はいるんだよな」
ここで鮫はさらに言うのだった。
「鯨とかな」
「鯨!?」
「何だそりゃ」
「聞いたこともないな」
鯨は鰐達には聞いたこともない言葉だった。
「それが大きな魚だっていうのかい?」
「まさかとは思うけれどな」
「そうさ。あんた達より大きいな」
鮫はひっきりなしに泳ぎながらそのうえで答えるのだった。
「倍以上な」
「おい、わし等より大きいのか」
「まさか。そんなことはない」
「有り得ないぞ、そんなことは」
鰐達は彼のその言葉を信じようとしなかった。嘘だと言うのだ。
「わし等は象より大きいのだぞ」
「虎よりもだ」
「そのわし等より大きいものがいてたまるか」
こう言って否定するのだった。鮫のその言葉を。
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