憎悪との対峙
28 電脳の鮫
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ョット、ハートレスの分析ではレールガン、すなわち電磁誘導により加速させた物体を射出するものという武器だった。
だが疑問があった。
何を撃ち出すのか?
弾丸と思えるものは装填されていなければ、それ自体が宝石のように繋ぎ目のないボディではどうやって装填するのかすら分からなかった。
答えは周囲の空気中のエネルギーを弾丸に変換して射出するしているのだった。
つまり理屈で言えば地球上ならば半永久的・無制限に使える脅威の兵器だった。
彩斗は忍び足で倒した2人の手に握られている銃を足で弾いた。
そして顔を見られないように後ろから2人を柱に縛り付ける。
正直、驚きを隠せなかった。
スターダストになってからあまり気にしていなかったが、『紺碧の闇』での修行のためか、スターダストとなって戦い慣れたのか生身での戦闘の力が信じられない程に向上していた。
攻撃に対してすぐに条件反射する上、無駄のない動き、息を潜め見つからぬように隠れる手段を自然と使っている。
「うぅ...」
「誰だ...テメェ...」
「チッ、寝付きの悪い奴だ...」
「!?うっ.....」
彩斗は首筋に麻酔針を刺す。
クラッカーはまるで息絶えたように眠りに落ちてしまった。
腕時計に仕込んでいた。
危険極まりないデンサンシティ、学校でも街中でもいつ襲われるか分からない状況で自己防衛する必要があった。
しかしあからさまに警棒やスタンガンでは犯罪を侵さずとも銃刀法違反に問われる可能性が高い。
そこで身につけているもので仕込めそうだったのは、ブレスレッド、ペンダント、腕時計くらいだった。
その中でもアクセサリー類は校則で禁止だった為、テストなどでも使用が許可されている腕時計を選んだ。
校則などあって無いようなものだったが。
価格は高く珍しい色だった為、多少の躊躇いはあったが自分に何かあればメリーにも危険が及ぶ、メリーの入ったトランサーが奪われる事が恐ろしく、時計の構造や薬物の知識を得て改造したのだ。
クロノグラフ機能を操作する2つの機能ボタンを同時で押すと、先が麻酔針になっているリューズが引き抜けるようになっている。
そして再び深呼吸をして、サーバールームエントランスの端末の前に座った。
今までこの2人がどんな作業をしていたのか、詳しく把握するためだ。
2人が持ち込んだと思われるThinkPadのコマンドコンソールには
rat:~# ./tools/sql_ijt6 -p 1433 http://192.168.30.13/index.php?id=2' ?comment ' INSE
と途中で自分が襲いかかったためにコマンドが完全に入力されていないが、どうやらログインする場合にはSQLを使用していると見て、SQLインジェクションを仕掛けようとした
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